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リトル・フォレスト 春夏秋冬のminamiのレビュー・感想・評価

2.9
4年ぶりのピクニックシネマ!
なんと風を感じながら観るのに最適な作品であることか。

日本版はアマプラさんに薦められるがままウォッチリストに入れてはいたのだけどまだ観られていない。
(とか言っていたらいつの間にか見放題配信が終わってしまったようでますます観るタイミングを失いそう……)

キノ・イグルーの有坂さんによると、監督はこの作品に惚れこんでぜひ韓国版も作りたいと考えたのだけど、周りは「韓国ではこういうのは流行らないから」と止めようとしたのだとか。

結果、日本版と比べると圧倒的に短縮されて1本の映画が作られたわけだけど、「スローライフ」というのが浸透していない国で今作が作られたことに大きな意義を感じてしまう。
ミクロな視点でいっても、監督の作りたい作品が作れてよかったね、と思うし、なんというか、なんだかにこにこしてしまう映画です。

でもひとつだけ気になる点を挙げると、母のあの性格を思えば、なにも言わずに急に娘を置いて家を出ていくのはちょっと考えにくいのではないかなという気がした。

家を出たいと考えるのは納得だけど、ちゃんと一言伝えてから出ていくと思う。
なにも言わずに立ち去るのって、置いていく相手を縛る行為だと思うから。

置き手紙(といっていいのかわからんけど)もしかり、言い逃げになるので、相手を待たせるものでしかないんだよな。
あんなに自由を求める人が、ほかの人を拘束するようなことをするとは思えない。
まぁ原作も日本版も未履修なので、もしかしたらそれらを見れば納得できるところがあるのかもしれないけれど。

でも出てくるごはんはすべておいしそうだったし、韓国の食事と比較したいという意図もあって、ますます日本版も観たくなったところ。
マッコリを作るシーンはやっぱり日本酒なのだろうか。
原作も読んでみたい。
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