風来坊

バレット・ヘッド/キラー・ドッグの風来坊のレビュー・感想・評価

3.5
3人の強盗犯は警察の追っ手から身を隠す為に廃墟に身を隠す。しかし、そこには警察よりも恐ろしい闘犬が潜んでいた…。男達は果たして生きてここから出られるのか?アメリカ、ブルガリア合作のクライムサスペンス。

エイドリアン・ブロディ、ジョン・マルコヴィッチ、アントニオ・バンデラスさんという名優が揃っていて豪華。
ロリー・カルキンさんという方も出演していて、「えっカルキンてまさかね」と思ったらやっぱりマコーレー・カルキンさんの実弟でした。
通りで似ているわけだ(笑)

危機的な状況なのにヨタ話や回想シーンが度々入り、少し緊張感に欠けますね…。犬との戦いだけじゃ尺が持たないのは分かりますが、ちょっとテンポは悪いかなと思います。ただし、名優同士の会話劇は上手いので観てはいられる。

犬目線の映像は迫力があって効果的でした。人間に粗末に扱われ、怒り心頭の闘犬は怖かった。手負いの獣ほど恐ろしいものはない…。
どうしても優男のイメージがあるエイドリアン・ブロディさんが渋くなっていて良い感じでした。

終盤のブロディさんと犬とバンデラスさんとの追い掛けっこは緊迫感があって面白かった。
闘犬のトレーナーとかはまあ襲われて当然なのですが、主人公達はそれぞれ犬エピソードがあって犬好きなのが皮肉が効いてる。

バンデラス演じるさんの犬を金儲けの道具としか見ていないクズ野郎っぷりは悪役としてイヤなヤツで存在感ありました。
結局は犬も人を見るよねってところで、人間の残酷さとかそんなのは伝わって来ました。

名優揃いでこの程度かというのはありますけど、悲しいけれどホッとする終着点は好みでしたし、評価は低いですが個人的には悪くはなかった作品でした。

まとめの一言
「虐げられ裏切られれば犬だって怒る」
風来坊

風来坊