やりたいことが見つからないと嘆く大学生の典子は、従姉妹の美智子とお茶を習いにいくことに。
いま、星野道夫さんの『旅をする木』を読んでいます。
“人間の気持ちとは可笑しいものですね。どうしようもなく些細な日常に左右される一方で、風の感触や初夏の季節で、こんなにも豊かになれるのですから。”
毎日慌ただしく過ごし、巡っていく季節を感じようともしていなかったと、はっとさせられました。
本の影響もあってか、この映画で印象的だったのは、映画の中で季節が巡るたびに出てくる、二十四節気のテロップでした。
五感を使って、季節のように、その瞬間を味わう。
人生、「すぐにわかるもの」なんて少ないですし、もはや何が正解もない。
でも、SNSなどの情報に触れる機会も多く、わかりやすい・見える幸せが、周りでは溢れているように思えてしまうから、より他人と比べて焦り、生き急ぐのかもしれません。
その瞬間を味わって、1日1日を大切に向き合っていけば、それで良いんだよ。と、優しく心をほぐされた気分になりました。