BOB

忘れじの面影のBOBのレビュー・感想・評価

忘れじの面影(1948年製作の映画)
3.2
『レベッカ』『崖』のジョーン・フォンテーン主演のメロドラマ。

19C初頭のウィーン。明日に控えた決闘から逃亡しようとしていたピアニストの元に、見知らぬ女性から一通の手紙が届く。彼女は長年彼に抱いてきた思いを告白する。

"Honor is a luxury only gentlemen can afford."

無神経で無責任なプレーボーイと、自分の人生を一目惚れした相手に全て捧げた女性のドラマ。

男のクズぶりには腹が立ったし、こんなにも男に従順な女なんかおらんやろとか、さすがに男性優位すぎるやろとか思っていたが、自分の欲望を追求する人間に対して天罰が下る話だと後から知り納得した。それを踏まえると、これはメロドラマというより反面教師的なホラー映画に近いのかもしれない。振り返って見えたのはゴーストか。

フェミニズムや父権主義などを考えさせる作品。

"世界の車窓から"を再現したような遊園地のアトラクションが楽しい。

「木曜日はじゅうたんたたきの日です。」

"I know now that nothing happens by chance. Every moment is measured; every step is counted."

94
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