まーしー

ダイ・ハード3のまーしーのレビュー・感想・評価

ダイ・ハード3(1995年製作の映画)
4.0
“3ガロンと5ガロンの容器で4ガロンの水を作れ”
——街中に爆弾を仕掛けたにテロリストから指示を受け、ジョン・マクレーン刑事(ブルース・ウィリス)が、一般市民ゼウス(サミュエル・L・ジャクソン)とともにニューヨーク市内を駆け回る。

第1作は高層ビルで、第2作は空港でテロリストと対決したジョン・マクレーン刑事。
今回はテロリストご指名のもと、ニューヨーク市全域を舞台に奮闘する。
妻とは別居中、仕事は停職中、二日酔いで頭痛中と、マクレーン刑事の冴えないオヤジっぷりには拍車が掛かっており、そこには過去2作の英雄の姿はない。
しかし、ズタボロになりながらも走り続ける精神力と、犯人の狙いを見抜く洞察力は本作でも健在。相棒となったゼウスとの軽妙なやり取りも笑える。

また、テロリストが犯行に及ぶシーンで流れるBGM『ジョニーが凱旋するとき』が良い。
重厚感あふれる曲は、犯行グループの行動が何とも勇ましく思えてくる。さすがジョニー。高揚感をもたらしてくれる。
主人公ジョンの愛称である「ジョニー」にも引っ掛けた遊び心も好印象。

ニューヨーク市全域を舞台にコンビによる行動は、前2作とは異なる内容。『リーサル・ウェポン』など他のバディ・ムービーと重なる部分も多い。
だが、ジョン・マクレーンという魅力的なキャラクターと『ダイ・ハード』シリーズというブランドによって、他作品とは一線を画している。
最後の最後まで緊張感も持続する展開も良い。

過去2作と比べて、相棒の登場や広域とした舞台など異色な設定となったものの、頭1つ抜き出たアクション映画であることは間違いない。