まーしー

ワンダーウーマン 1984のまーしーのレビュー・感想・評価

ワンダーウーマン 1984(2020年製作の映画)
2.5
タイトルの通り、1984年を舞台にしたDCEU(DCエクステンデッド・ユニバース)9作目。

前作から約70年後。スミソニアン博物館で働くダイアナ(ガル・ガドット)。
さらに、風変わりな同僚の女性バーバラや、博物館の出資者マックスたちを中心に、物語が進行する。
博物館に持ち込まれた願いを叶える石「シトリン」をめぐって、ワンダーウーマン/ダイアナが活躍する、というストーリー。

人間の欲望と代償のトレードオフがテーマ。「欲を出すと代償も必要となる」という設定。
現実を受け入れるか。それとも、現実を拒否し、犠牲も厭わず夢や理想を実現させるか。
登場人物たちに究極の選択を迫る、このテーマ設定はおもしろい。

しかし、全体的にはどうだろう。
時代が冷戦中ということもあってか、米ソ間の核戦争まで話を拡げたことは、私の好みに合わなかった。
強く美しいワンダーウーマンと、欲深きヴィランの戦いだけでも十分だったように思う。
作品時間が2時間30分もあるだけに、核戦争が起こるか否かのスリルは蛇足に感じた。

前作に引き続き、ヒロインのロマンスや優しさも描かれており、強くも人間らしさが垣間見えるワンダーウーマン。
苦悩しながら成長する彼女の姿は、いかにもアメコミのヒロインらしい。
そして、ガル・ガドットの存在感が本作のヒロイン像を確固たるものにしているように思う。
ただ、個人的には前作の方が好みだった。