Ryan

人生はシネマティック!のRyanのレビュー・感想・評価

人生はシネマティック!(2016年製作の映画)
3.7
人生は映画だ!


ストーリー
第2次大戦下のロンドン。戦禍に苦しむ国民を鼓舞するべく、政府はプロパガンダ映画を作っていた。そんな中、あるきっかけでライターの秘書が脚本家に抜擢される。彼女は数々の苦難と戦いながら、制作に尽力する。


主演 ジェマ・アータートン
監督 ロネ・シェルフィグ


面白い。
戦時下を舞台に、過酷な環境で生きる人々のユーモアと支え合う暖かな気持ちが画面を通じて届く。
映画を作る全ての人々へのリスペクトと人間への希望を忘れることのない物語だろう。

戦争映画なんだけど、どこか舞台劇に近い物を感じた。それはBBC制作という事もあるのかも知れないが、抜群に上手い大道具のセットや当時のモノクロからカラーに変更された時代の映画を"想像"するだけであった世界をこうも色彩豊かに描くのかと驚かされた。

ちゃんとメッセージ性が詰まっており、ただの"男万歳映画"にもなっていない点が良かった。

主演のジェマの演技に魅了される。
美しく洗練された演技でありながら確固たる意志を持つ女性像に我々観客は見入ってしまう。
男女の賃金格差から始まり、次第に実力で勝ち上がり、良いか悪いかはわからないが異端的存在から"恋の物語"へとシフトしていく。
ラストの終わり方もとても良かった。
Ryan

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