Ryan

オペレーション・ミンスミート ーナチを欺いた死体-のRyanのレビュー・感想・評価

3.1
007のデスクワーク


ストーリー
1943年、ナチス・ドイツと激戦を繰り広げていた連合国。イギリス諜報部のモンタギュー少佐やチャムリー大尉はドイツ軍に本当の計画を悟らせないために、偽の攻撃計画を信じ込ませる作戦の立案に乗り出す。


主演 コリン・ファース
監督 ジョン・マッデン


物足りない。
007とは言わないが大胆なスパイ作戦が展開され騙し合いのさらに騙し合いが行われるのかと思いきや、まさかのデスクワーク組の苦悩と葛藤と恋路であった。
それがあまり魅力的ではなく長い。
戦争の裏側を描くのにわざわざコソコソ隠れて恋をする大人もいかがなものだろうか?

007原作者のイアンフレミングが劇中に登場するが、そこがMAXの驚き。あとは何か魅力的なガジェットが登場するでもなく、空しい戦争の裏側を描くにすぎない。
全面にイアンフレミングを出しすぎて「イアンフレミング007を描くまで」な映画になっている。

全体的にメリハリがなく、原作や実話を元にしているからこそやらなければならない"サプライズ"がない。もし、それをイアンフレミングの登場だけでやろうとしたのであれば大間違いだろう。

コリンファースもコリンファースにしては弱め。脇を固めるキャストたちのイギリス英語は美しい。
終盤で一瞬起こる、スパイ的な描き方を見て「やっぱりこんなスパイ映画が好き」と実感させられた。

イギリスを救ったミッションを題材として扱った割にキャラクターが弱かったのが火力不足に繋がったのかもしれない。
Ryan

Ryan