本作でアカデミー賞のメイクアップ賞をとったカズ・ヒロ氏による特殊メイクが一番の見どころかなぁ。どアップでも毛穴が自然。すご。そしてゲイリー・オールドマンのなりきりチャーチルを愉しむ映画なのかな。一応、YouTubeでご本人の演説を聞いてみたら似てました。
戦争っていうのは結局、こういう風に上の人たちが決めて下の人間が死んでいくものなんだなぁと寒々とした気持ちになった。ダイナモ作戦はこんな風に進められたんですよってところが描かれますが、ダンケルクの30万の兵士を救うために、カレーの3000人を見殺しにする。コスパ勘定で有益な作戦とみなされることが、自分には呑み下せない。トロッコ問題みたいなの嫌いなんだよなぁ・・・。まぁ、そういう決断が出来ないと国のトップなんてやってられないんでしょうけど。
この映画ではチャーチルという人は、その辺の懊悩が見えない人だった。クライマックスの勇ましい演説もちょっと鼻白んでしまいました。