漁港の町・日無町。中学生のカイ（声：下田翔大）はもともと東京に住んでいたが、両親が離婚したため父と母の故郷であるこの寂れた町に移り、今は父親と日傘職人の祖父ととともに暮らしている。
両親への複雑な胸中を口に出せず鬱屈した気持ちを抱えるカイにとって、作曲した音楽をネット上にアップすることが唯一の心のよりどころだった。
クラスメイトの国男（声：斉藤壮馬）と遊歩（声：寿美菜子）に彼らのバンド・セイレーンに勧誘され、彼らが練習場所にしている人魚島にしぶしぶ向かったところ、人魚の少女・ルー（声：谷花音）が姿を現す。
楽しそうに歌い踊るルーと一緒に過ごすうちに、カイは少しずつ自分の気持ちを話せるようになっていった。
しかし古来より日無町では人魚は災いをもたらす存在とされており、ふとしたことからルーと町の住人たちとの間に大きな溝が生じてしまう。
そして訪れる町の危機、果たしてカイは町を救うことが出来るのか？
湯浅政明、初のオリジナル作品。
ポップなキャラクター、大胆な色彩感覚と映像、湯浅政明お得意の斬新なアニメーションに加え、心を閉ざしていたカイがマーメイドのルーと交流する中で少しずつ自分の気持ちを表現出来るようになる成長ドラマ、湯浅政明お得意の躍動感のある奔放なイマジネーションが爆発するスペクタクルのクライマックス、東京に憧れている港町の若者の青春模様、大胆で奔放なアニメ映画。
