マルケス

ヒトラーに屈しなかった国王のマルケスのレビュー・感想・評価

3.0
4月にしてなお雪深いノルウェー。1940年4月8日からの3日間が、ひりつくような緊張感を持って描かれている。
音の使い方が効果的。クーデターを起こした新首相の演説が徐々に大きくなり、置かれた状況の深刻さが増幅されていく演出が不気味だった。

ホーコン7世はナチスドイツの降伏要求を拒否した後、家族と共にロンドンに亡命。ノルウェーはその3日後に降伏する。
自分達は他国へ脱出ってどうなの?と思ってしまったのだが、今なお国民に尊敬されているという記述を読んで浅はかな考えを反省。
国民にとっては国王が決然と拒否の態度を示し、且つ存命していることが何より重要であり、誇りだったのだろう。

ノルウェー語の原題の意味は「国王の拒絶」。配給会社はやたら「ヒトラー」を使う悪癖をやめたほうがいい。
マルケス

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