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ダゲール街の人々ののんchanのレビュー・感想・評価

ダゲール街の人々(1976年製作の映画)
4.1
アニエス・ヴァルダ自身が50年以上居を構えていたパリ14区モンパルナスの一角にあるダゲール通り。
当時はヴァルダが子育て期間だった事もあり、自宅から50mの範囲内で仕事をしたいと思い付き、目の前に広がる馴染みの商店街の風景、そこで仕事を熟す一般人に焦点を当てて1本の作品に仕上げている。
今作はドキュメンタリー作家としての代表作‼️

香水屋、肉屋、パン屋、床屋...様々な商店が立ち並ぶ。ダゲール街の人々の私生活もちょっとインタビューしたり、街中の人気マジシャンの芸を見せたり、1975年当時の流行、ファッション、髪型等の情報を掴めるし、その古さが妙に新鮮だったり、人間臭さ溢れる下町の情緒たっぷりで、観ているこちらまでニンマリしてしまう。

《ヴァルダの真骨頂》と言われるだけある、温かな眼差しと、冷静で確かなる観察眼を併せ持った秀逸品だった🌟
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