波野なみ松

新感染 ファイナル・エクスプレスの波野なみ松のネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ゾンビ作品が行き着く先は、たいてい人間のエゴと愛のせめぎ合い。ご多分にもれずこの映画もそうなんだけど、冒頭に描かれる父親の自分勝手っぷりから、娘のために自己を犠牲にする善人への変わりように、つい涙してしまう。死ぬ前の走馬灯が娘が生まれたときだなんて、泣かずにはいられないよ。
妊婦夫婦、お婆さん姉妹、高校生カップル、バス会社の常務と列車乗務員、と登場人物たちの人間性がうまく描かれているし、ゾンビの造形クオリティも高い。
なのに、走る列車に走って飛び乗るシーンが2回も出てくるのはなぜ?! さすがにそれは無理でしょ!!と思わず苦笑いしてしまう。妊婦のお腹の重さを知らんのか!!あんなに走ったらお腹痛くなって流産するわ!!
ゾンビは見えるものしか襲わない、とか、目が効かないからジャケットを被せる、とか、それなりの対処法が比較的早めに提示されているのに、ゾンビ目潰し作戦がとられないことがずっともどかしかった。頭に袋をかぶせていくとか、なんか作戦考えろよ!
総括すると、やっぱりゾンビは遅くて鈍いほうがいいなぁ。速いゾンビはせわしない。時代がそうさせるのかねぇ。
波野なみ松

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