のんchan

ヒトラーの贋札ののんchanのレビュー・感想・評価

ヒトラーの贋札(2007年製作の映画)
4.2
これは初めて知った実話❗️
非常に面白かった💫


第二次世界大戦中のドイツ、ザクセンハウゼン強制収容所が舞台。
ハインリヒ・ヒムラー率いる親衛隊により画策された計画『ベルンハルト作戦』(イギリスの経済を混乱させるための史上最大の紙幣贋造)が実行に移された。

原作者が実際に収容所で贋造をさせられたアドルフ・ブルガー。その証言とフィクションを交えて展開しているので、信憑性が高くて緊張感も高まった。


戦後のモンテカルロ。一流ホテルにやってきた1人の男がカジノで大金を賭け続けて大儲けするが、その男の腕には囚人番号の刺青があった。

舞台は遡る。1936年のベルリン。その男ソロヴィッチは偽造パスポート・偽札作りのプロだった。しかしアジトに犯罪捜査局の捜査官が踏み込んで逮捕されてしまう。
そこから強制収容所送りとなるのだが...

収容所内の隔離された場所には印刷の特殊技術を持つユダヤ人たちが集められた。
そこは収容所なのだが、清潔なベッドがあり満足な食事、温かいシャワーも備えている施設だった。
衝立1枚の外には縞模様の囚人服を着た痩せこけた男らが裸足で生きる世界😱

極端に優遇されているようだが、贋札が出来次第に殺されるのは明確だった。日々、生きるか死ぬかの地獄の境地で1日づつ命を延ばしていく...終戦まで。


ラストは冒頭の場面に戻る。モンテカルロの海辺でシャンパンを女と乾杯🍾🥂し、タンゴを踊るソロヴィッチ、そこで想い出を振り返っていたのだ...

私が気に入ったのは音楽♬✨
オープニングからエンディングまで、バンドネオン、ピアノ、ギターのシンプルなアルゼンチンタンゴ調のBGMが流れているのです♬
それが凄くオシャレで、収容所なのに異空間を醸し出す。主人公がなぜタンゴを踊れるのか不明だが、収容所内で1人でステップを踏むシーンもある♫


※実際に贋造されたポンド札は1億3,200万ポンドだった。
のんchan

のんchan