勝ったのは農民だ

哭声 コクソンの勝ったのは農民だのネタバレレビュー・内容・結末

哭声 コクソン(2016年製作の映画)
1.8

このレビューはネタバレを含みます

韓国映画を最近良く観ているので、高評価な今作をAmazonプライムで無料で鑑賞しました。

ただ結論から言うと、自分には全然駄目でした。🙇🏻‍♂️

鑑賞後にフォロワーさんのレビューで、「この映画はキリスト教のメタファーだ✝️」って解説を読んだら、ものすごく練られた脚本だと思いますし、自分にはこんな話は絶対に考えられないとも思います。
そういう意味では、上記のような低スコアはおかしいかもしれません。

でも、今回は純粋に、そのような解説を知らなかった状態での自分の感想を記録しておきます。


※今回も結末までかなりネタバレします。
今作を観る予定だけど未見という方は読まないほうが良いです。

あと、もし今作をすごく好きな人がこのレビューを読んでも、そこまで腹が立つことはないと思います。
自分が率直に感じたことなので、深い意味まで読み取れてないレビューなわけですから。😓

🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷

(ホラー映画について)

そもそも自分はホラー映画が苦手だったので、それを知らずにサスペンス映画として観始めたのが間違いでした。
後味の悪い映画は嫌いじゃないですが、ホラー映画特有の後味の悪さは苦手です。😰

それに、今回も結局は「悪霊が呪いで人を殺す」って話です。
そんな映画を観てどうやって実人生でプラスに活かせるのか、何を学べばよいのか、自分にはよくわかりません。だからこういう「呪い」や「オカルト」のホラーは苦手です。


あと序盤はホラー映画として全然怖くなかったです。
同じナ・ホンジン監督作品の『チェイサー』の方がよっぽど怖かったです。
今作はむしろコメディ映画として結構笑えました。
劇中の落雷に打たれるシーンなんて本当にコントみたいでした。⚡️
でも、おそらくナ・ホンジン監督も観客の笑いを意図した演出をしているんでしょう。怖く見せようと思えば、序盤はもっと怖く見せることが出来たと思います。
終盤はそれなりに怖かったですし。


でも、何より今回はAmazonプライムのPC画面で観たため、映画館やTV画面で観るよりはるかに怖さが無くなったと思います。

「PC画面はホラー映画の鑑賞には向かない。」

今回の鑑賞でそれを理解しました。💻

✝️✝️✝️✝️✝️✝️✝️✝️✝️✝️✝️✝️✝️✝️✝️✝️✝️✝️✝️✝️✝️✝️✝️✝️✝️✝️✝️✝️

(俳優さんについて)

同じ韓国映画の『アシュラ』を観たことがあってあれは面白かったです。
悪い奴ばっかりの映画だったんですけど、今作のクァク・ドウォンさんとファン・ジョンミンさんが共演しています。

別の映画で極悪な役を演じた俳優さんが、また別の映画ですごく善人の役を演じてビックリすることがあります。
役者って仕事であれば当たり前なんでしょうが、韓国映画では特にそう感じることが多いです。😅


あと、『アシュラ』のレビューにも書きましたが、やっぱり自分は主演のクァク・ドウォンさんがダチョウ倶楽部の上島竜兵さんに見えてくるんです。
ついこの間、「志村けんのバカ殿様」がTV放送していて偶然チラッと観た記憶があって、それを思い出して序盤は本当に笑ってしまいました。

特に今作では彼がビックリするシーンがすごく多いんです。それが上島竜兵さんを連想させて、ホラー映画としてかなりマイナスでした。
他の方のレビューを読むと六角精児さんに似てるという方もいました。確かにそれもわかります。


ファン・ジョンミンさんは、あの吐血シーン、あの血の量が尋常じゃなかったです。
どうやればあんだけの血の量を吐き出せるのか、素人考えですが不思議でした。役者さんも大変ですね。🤮


あと、子役の演技もうまかったですね。
特に憑依して人格が変貌している時の演技なんかすごいと思います。


そしてやっぱり國村隼さんの頑張りが無かったら、今作の世間的な高評価は無かったでしょう。

國村隼さんはボソボソ喋る、あの話し方も含めて悪役にも善人役にも見れる結構好きな脇役俳優だったんですが、近年では日本の漫画実写映画にバンバン出て、なぜか安っぽい存在になっちゃったイメージが個人的にあります。
ただ今作では國村隼さん以外のキャスティングは考えられません。
もうネタバレしちゃいますけど、ラストで現れる彼の鬼のような真の姿や、鹿肉をガブガブ食べるバケモノの感じも、やっぱり國村隼さんしか考えられません。👿


📿📿📿📿📿📿📿📿📿📿📿📿📿📿📿📿📿📿📿📿📿📿📿📿📿📿📿📿

(ストーリーについて)

タイトルの『コクソン』って、「泣き叫ぶ」って意味と、映画の舞台の地名「谷城(コクソン)」のダブルミーニングだったんですね。🤔

その村に國村隼さん演じる謎の日本人が訪れて、彼にまつわる奇妙な噂が広まったり、彼に襲われる恐ろしい夢を見たりすると同時に、その村では村人が自分の家族を殺すという謎の事件が多発する。
そして、クァク・ドウォンさん演じる主人公の警察官ジョングはその謎の日本人を疑っていく。


というのがおおまかな粗筋なんですが、


まず主人公の違法捜査が、観ていて自分はすごく腹が立ちました。💢
韓国映画で、「警察の違法捜査がどんどん事態を悪化させる」って設定を良く観ますが、今作でもろくに通訳もさせていないのに(話が通じていないらしいのに)、勝手に家のガサ入れをしたり、挙句の果てには犬を殺して器物損壊です。⛏

よそ者を排除するって意味では、自分は『ランボー(一作目)』のスタローンに対するあの保安官の理不尽な山狩りを思い出しました。👮‍♂️


あるいは伊集院光さんが『オーメン(一作目)』を観た時の感想で「結局、ダミアンって何にもしてないんじゃないの?」って言っていました。それも連想しました。
呪いで殺すなんて設定自体が馬鹿げていますからね…。😅


でも最終的にやっぱり彼は悪霊だったわけですけど、それも含めて自分はがっかりしました。⤵️

ただ解説によるとあのくだりは、

「國村隼さんはキリストで、主人公のクァク・ドウォンさん達はキリストを処刑したユダヤ人達のメタファー」らしいですね。✝️

だから、自分は表層的にしか読み取れていませんでしたね。😅

🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷🇰🇷

とにかくいろいろ言いましたけど、

ラストの主人公が死んでいないのか?とか、

あの謎の女はどうなった?とか、

ラストのあの悪霊と若い神父さんとの対決もはっきりしないとか、

悪い意味でスッキリしない点が多い映画でもあります。

もちろん、いびつな演出も含めてぐいぐい引き込まれて観てしまったので「つまらない映画」とは思いませんけど「嫌いな映画」です。😨


変にスコアが2.5とかの映画よりも、記憶には残るでしょうから、上記のような低いスコアにしておきます。🙇🏻‍♂️

今作の映画をもう一度観るよりも、今作の解説を読んで理解を深めるのが楽しい映画だと思います。👍


そして、ファン・ジョンミンさんは『アシュラ』のパク・ソンべ市長といい、今作の祈祷師といい、自分の中では悪役のイメージがつきつつあるので、次回は韓国でも大ヒットした『国際市場で逢いましょう』を観たいです。
おそらく今作よりは自分の好みには合っていると思います。期待します。♨️