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母の恋人のtakのレビュー・感想・評価

母の恋人(2016年製作の映画)
1.5
水島裕子は、80年代グラビアアイドルだった頃大好きだった。主演したロマンポルノ2作も観たし、90年代になって発表した小説も、男と女の体温が伝わるようないい文章で気に入っていた。その後に発表された写真集にも小説めいた文章が添えられていて、表現者を貫こうとしているのは素敵だな、と思うのだ。演技に関しては高い評価はできないけれど、この「母の恋人」でもかつての水島裕子らしさが健在な気がして、ちょっと嬉しかった。

されど。

映画としては物足りなくて仕方ない。この短い尺では、母と娘の葛藤を掘り下げられる余裕がない。Amazon Primeで観たせいじゃないと思うけど、レーティングがPG-12!。佐々木心音も出てくるのに露出そこまで!?えーっ!?😩

娘の同級生と恋してしまう、アラフィフバツイチ女性。彼女の戸惑いは分からんでもないけど、彼女に恋しちゃう大学生男子がお話の上で多くを語られない都合のいい存在に成り下がっているのがなんとも残念。そもそも「母の恋人」ってタイトルが、娘の視点のものに思えた。同じ男性と母も娘も関係しちゃう話なんだから、「桜の樹の下で」的なドロドロを期待した自分が悪かったかも。肩透かしを喰らった感じでさぁ。

それでも、水島裕子の台詞が、若い頃繰り返し見たイメージビデオでのしゃべりそのまんまなの響きだったのは、ちょっと嬉しかったのでした。
はい😝
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