月うさぎ

卒業白書の月うさぎのレビュー・感想・評価

卒業白書(1983年製作の映画)
2.5
ティーンエイジャーの青春映画と思って観てはいけません。かなり黒い映画です(笑)
知らぬは両親ばかりなり。

『卒業白書』(原題: Risky Business)
1983年公開。撮影時のトム・クルーズ20歳
高校3年生で進路が決まる重要な時期
卒業試験=大学入学の可能性を決定する試験でもある
ジョエル(トム)は成績が芳しくなくギリギリのライン
両親はかなり成功しているらしく、広々した豪華な内装の一軒家。パパの車はポルシェ
息子の進学先もアイビーリーグのどこかに入学する事を期待しています。
つまり彼らはエスタブリッシュメントなんですね。
ジョエルは自分が親よりも友達グループよりも出来が悪いと自覚し悩んでいます。
ワルそうな友だちですが皆さん裕福な家庭のそこそこ優秀な子息たち。
この高校は普通の高校ではない。おそらく伝統のあるプレップスクール。エリート養成の進学校で、未来のビジネスなんていうテーマで授業をやってたりする。
おボッチャマの中でもダントツにウブなジョエルですが、自分の中にいい子ちゃんではない部分がある事も気づいています。
そんな時、両親が揃って長期旅行で不在に。
一人で家🏠に!
ハイティーンの時にこのシチュエーションはワクワクですよね!
親の監視の目から解放される自由感!
この映画の一番人気のシーンは誰もいない家で大音量のオーディオセットでロックナンバー(Old Time Rock & Roll by Bob Seger & Silver Bullet Band)をかけ、ハイテンションで踊るトムの姿です。
ワイシャツ&白のブリーフ姿のトム😆

でも伸び伸び楽しい\(^^)/という映画じゃないんです。
友達がジョエルをおちょくってコールガールを呼んだところから悲劇?の幕が開きます。

冷凍食品をレンチンもできないような、見るからに世間知らずのボッチャマです。
高級な家を値踏みされカモにされまくり…
かと思いきや、予想もできない展開に。
ヒューヒューな場面とあーあな場面が交互に

彼の人生、どうなっちゃうの?

マイケルJフォックスを通してアメリカの高校をイメージしていると(私の事だよ)全く違う世界です。
しかし、このジョエル君。どうとでもなれ!と、地元の大学進学もありだぜと開き直ったと思ったら、またウジウジ。ラストの展開ときたら。え?そっち?プリンストン大学よ、あなたたちはそんなレベルなのか?

結局これってエスタブリッシュの人々をおちょくった映画なのかもしれませんね。
でも売春斡旋はリスキーなビジネスというより犯罪行為では…?

この映画、トム・クルーズを観られるから評価高いんですよね?皆さんの星評価はそういう意味ですよね?オチは酷いですよね?すっきり爽快ではないですよね?
月うさぎ

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