なんやかんや溜め込んだせいで遅れた1000本目は飛び切り面白いバイオレンス映画で!
リオデジャネイロの暴力団抗争の一代記という筋書きだけでも面白いのに、それをアップテンポでスタイリッシュに描くから尚の事面白い。
下手すればサム・ペキンパー、深作欣二、中島貞夫、マーティン・スコセッシのバイオレンス映画よりも濃密な脚本が相当に素晴らしいのだが、今作の良い点はやはり暴力が当たり前の世界を描きつつも暴力が本当に痛々しくて怖いものである事をドライでシニカルな笑いを交えて、一歩引いた視点から語る作風。この軽快さと重さの緩急がまさしく飽きずに観られる証拠なのではないだろうか。