藻尾井逞育

20歳よ、もう一度の藻尾井逞育のレビュー・感想・評価

20歳よ、もう一度(2015年製作の映画)
3.5
「戦わなければ負け知らずだ。こんな子供を大勢見てきたよ。成功は無理だね。年を取ってから後悔するんじゃないよ」
「思ったほど暗くなかったよね?暗闇に慣れるには少し時間がいるんだ」

孫と息子には甘いが、他の家族には頑固で口うるさいモンジュン。ある日、そんな彼女に対するストレスで息子の嫁が倒れてしまい、家族会議でモンジュンを老人ホームに入れる話が持ち上がる。ショックを受けたモンジュンは、街で目にとまった写真館にひきつけられるように足を踏み入れる。そこで写真を撮ると20歳の頃に若返り、最初は戸惑ったものの、青春をもう一度やり直そうと考えたモンジュンは、名前をテレサと変え、昔夢見ていた歌手を目指して活動を始めるが……。

レスト・チェン監督作品ということで事前情報なしで鑑賞しましたが、韓国映画「怪しい彼女」のリメイクだったんですね。アジアで大人気の作品で、各国の事情に合わせてリメイクした日本の「あやしい彼女」、「ベトナムの怪しい彼女」などとも見比べてみたら面白いでしょうね。とりあえず各映画のジャケ写を見る限り、ヤン・ズーシャンさんが一番カワイく中国版が優勝かな⁈シム・ウンギョンさん、多部未華子さん、ゴメンなさい!でも何で中国版だけ題名が違っているんだろう?リメイクだって気がつかなかったじゃないですか⁈
映画ではヤン・ズーシャンさんが、見た目は二十歳だけど中身は人生経験豊かな七十歳のお婆さんという難しい役柄を上手く演じていたと思います。ただカワイいだけではダメですが、だからといっていかにも老人のように振る舞っては魅力がなくなってしまいます。時にはキツいことも言うけど、それは自信のない若者を応援するため。また別の時には不安な日常に安らぎも与えてくれる。これではプロデューサーのチェン・ポーリンでなくても惚れちゃいます⁈そして最後の決断には胸を打つものがあります。
自分が大学生の頃、後輩の女の子で妙にしっかりしていて、それでいて話すとほっこりした気持ちにさせてくれる子がいたけど、実は彼女、正体は70歳のおばあちゃんだったりして⁈