ササキ・タカシ

劇場版 境界の彼方 I'LL BE HERE 未来篇のササキ・タカシのレビュー・感想・評価

2.0
セカイ系ラブストーリー。『たまこラブストーリー』の変奏といった感じで、主人公とヒロインがデキちゃうまでの話を超現実な事件を織り交ぜつつ描いている。ラブストーリーなシーンが素晴らしいなあ、ファミレスのとことか、作画のテンションも高くてずっと見ていたいと思ってしまった。キャラクターの愛らしさがウリであることは映画になっても変わらず、個性を活かした登場人物たちの活躍にスタッフの愛情を感じる。ギャグもTVの時よりスベってなかったよ!

お話的にはちょっと乗り切れない部分があり、なんというか、結局は単なる心の問題に終始してしまっているのが惜しいというか。TVシリーズと同様に境界の彼方という存在、呪われた血の一族がなぜ虐げられてきたか、事件の発端となった敵対人物の動機など、肝心な部分がボカされたまま感情的な人間ドラマが展開するもんでちょっと感情移入が追っつかず。で、それが意図的にボカしているのかというとそうでもなさそうっていうか正直作り手はそこらへんを語ることにあんまり興味がないんじゃないかなあなんて思ってしまったのですがどうでしょうか、この感じ、CLAMP作品とかにもよくあるアレなんですけど。
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