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カフェ・ド・フロールのbennoのレビュー・感想・評価

カフェ・ド・フロール(2011年製作の映画)
4.0
ヴァネッサ・パラディがお目当てꔛ‬♡

本作は1969年(過去)と現代という2つの異なる時代を並列に描く構成。

最終的にその2つがどのように結びつくのか…?

1969年……フランス・パリに暮らす美容師ジャクリーヌ(ヴァネッサ・パラディ)はダウン症の息子ローランを女手ひとつで育てています…。ローランの存在はかけがえのないたったひとつの生きがい!!

現代……カナダ・モントリオールではDJアントワーヌ(ケヴィン・パラン)が2人の娘と恋人のローズ、両親に囲まれ何不自由のない暮らし…。その一方で元妻キャロル(エレーヌ・フローラン)は彼との離婚の痛手から立ち直れずにいました。

この作品に於いて絶大な効果をもたらすのは音楽…。

主人公たちに訪れる不穏な空気や虚無感を表す…
♬ Breathe (In the Air), Speak to me by Pink Floyd

家族の絆を表す…
♬ Pictures Of You, Faith by The Cure

他にもSigur Rós やElisapieの曲なども…

そして最も耳にするのが…
♬ Café de Flore …面白いのが過去のシーンではイギリスのMatthew Herbert版、現代のシーンではEDMにアレンジされたものが使われます。時代の交錯を音楽が手助けします。

ジャクリーヌと息子のローランの関係は誰も介入できないふたりだけの世界…どんなに苦労が多くても彼女にとってはローランと一緒にいれば満たされます。

ところが…ローランは同じ症状を持つ少女ヴェラと恋に落ちます…教えていない"愛"という感情を本能的に知るのです…彼らは抱き合ったままひとときも離れません…心配した親同士が引き離す事態に…。



〜〜〜⚠︎以下ネタバレ含みます⚠︎〜〜〜





どんどん言うことを聞かなくなるローラン…自分の手元から離れていってしまう恐怖…
そしてジャクリーヌは大きな過ちを犯すのです…。

現代ではキャロルが頻繁に幻覚を見るようになり、そこにはジャクリーヌの姿が…

叶わなかった願い…届かなかった祈り…

そう…ジャクリーヌはキャロルの前世の姿…そして息子ローランは元夫アントワーヌ…ヴェラはローズへと生まれ変わったのです…とてもスピリチュアル…。

キャロルはアントワーヌとローズの結婚を本心から祝福することが出来るようになります…彼女の赦し、寛容は元夫に対してではなく、我が子に対する親の愛情…無償の愛そのものです…。

しかし…ラストは…えっ!! 飛行機が! ……


ヴァネッサの感情を全面に出す母親役がとても光ります…薄幸ですがとても可愛らしい! …障害児を育てる親たちの苦悩も見えて素晴らしかった…。


thanks to; JTK 師匠 ✩୭⋆*✦*⋆୭*✩
  とっても遅くなりましたっს (>ㅁ<` )ゴメチャイ
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