ササキ・タカシ

ラブライブ!The School Idol Movieのササキ・タカシのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

記録的な大ヒットしているようで。

やっぱりライブのシーンが最高だよな、特に良かったのは秋葉原の電気街を占拠してライブするやつ! 『アイカツ!』の映画でもスタジアム規模のコンサートを自分らで企画制作しててどんだけDIYなんだよ!って思ったけど(※1)、全国のスクールアイドルたちと直接交渉して参加を募り電気街を貸しきってライブするだなんて、そんなキュレーションできる女子高生どこにいるんだよ!(※2)バックで踊ってるアイドルたちの人数が多すぎて、なんかもうちょっと見た目気持ち悪かったぞ! まったくクレイジーなシーンだったぜ。あと、3曲あるミュージカルシーンが素晴らしくて、いやーもう俺、登場人物がいきなり歌い出すの大好き、3曲と言わずもっとやってほしかった、上映時間の半分くらいはミュージカルシーンで良かったんじゃないのか、少なくとも1コーラスじゃなくフルコーラスでやるべきだったんじゃないのか、インド映画みたいに歌が始まると10分以上はやり続けるみたいなサービスをしてほしかったよ! 本作を期に、いきなり歌って踊り出す系のアニメが増えるといいな。ちなみに3曲の中で一番のお気に入りなのは3年生トリオのグラサンのやつ。

お話に関してはちょっと褒められない点がちらほら。予告編の作りから似通っていて「あれ…これって」と思ったんだけど、『けいおん!』の映画とプロットが一緒ですよね、前半が海外旅行で、後半がラストライブの話っていう。で、その構成がラブライブにマッチしていたかというと、うーん、ちょっと流れが唐突な印象を受けました。良くないのは後半で、穂乃果ちゃんがまた面倒くさい葛藤をし始めちゃうのよね。その手の葛藤、TVシリーズでさんざんやったじゃん、って。穂乃果ちゃんの意固地なドラマに時間かけすぎじゃん、って(※3)。少なくとも自分は「もうやんないって決めたのにずるずるやっちゃっていいのか」なんて葛藤よりも、「もう一度μ'sができる!」っていう喜びのドラマを全面に押し出してほしかった。キラキラしたものを、俺は見たいんだ。穂乃果ちゃんが謎の女性シンガー(TWO-MIXのボーカリスト)と出会い悟りを開く感じは、『魔神英雄伝ワタル2超激闘編』の32話「ヒミコの夢はどんな夢?」(※4)っぽくて好きでした。

※1 金勘定まで自分たちでやってたぞあれ。

※2 『下北沢にて』っていう、THEラブ人間ってロックバンドが毎年2日間、下北沢中のライブハウスを借りて仲間のバンドたちとライブやるフェスみたいなのがあるんですけど、それを超えるレベル。

※3 アイマスの映画を見た時も思ったんですけど、ネガティブな心の葛藤を描かないと受け手は感情移入できないだろうっていう思い込みがあるような気がするんだよなあ日本のアニメの作り手の中で。

※4 名エピソード!
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