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私の少女のののネタバレレビュー・内容・結末

私の少女(2014年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

海辺の村へ左遷された女性警官はひとりの少女と出会う。少女は継父から暴力を受けているが、村全体がそれを見て見ぬふりしていた。少女を唯一守ろうと奮闘する主人公に、やがて少女は異様な執着をしていくのだった……サスペンス・ドラマ作品。

「水のペットボトルに酒を移してから飲む主人公」の追い詰められ具合が笑えたのは最初だけだった。

日本よりも遥かに同性愛者の肩身が狭い国の、閉鎖的な田舎が舞台というのがマイノリティに厳しい。
そんな外部からやってきた余所者と内部で居場所のないはぐれ者が惹かれていくのは必然的だがやるせない。
少女の主人公への怪しい懐き方も、我々は観客という外部からの目線でみているのだから正しい判定はできないのだろう。

最終的には「少女の持つ怪物性の証明」は必要とせず、そう疑われるに至ったこと自体に重きを置き、主人公が少女を連れて行く決意をしたというのが少しだけ救われる終わり方だったのかもしれない。
不穏な未来を匂わせる雨模様で締めくくられ、安易なハッピーエンドにしないのもマイノリティへの風当たりを思わせる。
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