ひるるく

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! 劇場版・序章 真説・四谷怪談 お岩の呪いのひるるくのレビュー・感想・評価

3.7
例によって怪奇現象動画の投稿を映像制作会社の工藤D、市川AD、田代カメラマンが現地で調査、検証するモキュメンタリー、今回のお題は怪談界のスーパースターお岩さん。

お岩さんといえば『東海道四谷怪談』(1959年)で描かれる伊右衛門の人でなしぶりと犠牲になるお岩さんの祟りが印象的ですが、本作は物語から派生した都市伝説ともいうべき所にフォーカスしてるのが面白いですね。

なんでも四谷怪談の劇や映画をやる時にはお祓いの意味で於岩稲荷田宮神社(本作の撮影でも実際に登場)に参らないとお岩さんに祟られるというジンクスが実際にあるそうです、今回の投稿者である映画監督はそれを怠ったためにヤマンバ(懐かしい笑)女子高生役の女優が祟られたというお話。

相変わらずの夫婦漫才ぶり?なんかおっさんの工藤がその無鉄砲、無計画さを冷静に指摘する市川ちゃんにかかればやんちゃ坊主に見えてくる不思議、この2人なかなかお似合いなのでは?そういう展開も見てみたい笑

他にも今回初登場の浄霊師、宇龍院 道玄と工藤の態度がでかいもの同士の共感性羞恥からの確執!?からの熱い共闘、お岩さんに取り憑かれた市川ちゃんと除霊する道玄の構図が悪魔vs神父の某有名映画のオマージュなのは楽しかったですね、何故か神父も浄霊師も名を名乗らせたがり、取り憑かれた者は訳が分からん悪魔語?を呟くのはお約束笑

うにうにしたクリーチャーのチープさももはや鉄板のお笑いポイントですね。

そして全てを無効化にする最強髪の毛特級呪物はある出来事をきっかけにドーピングされ更にパワーアップ、シリーズを通してこつこつと積み重ねてきた伏線からどうやら口裂け女、震える幽霊、河童、トイレの花子さんは時空を飛び越えられる異世界の"古の神"の傀儡(くぐつ、操り人形)でその橋渡しとなる呪術師(鶴屋南北もその一味!?)が果たして物語の肝になるのか!?そして工藤Dの隠された過去がいよいよ明らかに!?

と話が繋がる繋がる、そして次が気になる笑

シリーズものの常套手段とはいえ白石監督は後引く布石をぽんぼんと置いて行くのが本当に上手いですね。
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