新宿って、こんな街なんだと思う。みんな夢を持ち、この沼のような街から抜け出そうともがいている。希望を抱きもがいている状態が青春であり、それが新宿という街なのである。
なにより、荒井晴彦の脚本である。…
シネスコの使い方が抜群に良い。
狭い酒屋の中に人々をギュウギュウに詰め込んで、更にそこから動かしまくっても見づらくないとは。
荒井晴彦のオナニーくささはあるものの画面の閉塞感と叙情性が補って余りある…
食べ残し、飲み残し、吸い殻が並ぶアパートの机の上、その横で眠る上半身裸の恋人達、酒瓶が並ぶゴールデン街のカウンター…乱雑な日常をシネスコサイズで生生しくドーンと見せる。それがすごく新鮮だった。
当た…
無造作に干されている使い古されたブラジャー、カメラは左斜めにパンダウンし撒き散らされたタバコ粗雑に置かれたウィスキーの瓶机の下に散らばったシナリオ集を捉える、更に右手にパンすると行為のまま眠りについ…
>>続きを読むロマンポルノに求めるのは、チープなつくりで油断させておいて、謎の見たことがないめちゃくちゃ感動的な「神的瞬間」が訪れること。
(例を挙げると、神代辰巳や田中登など)
曾根中生さんは、映画的作法が普…