りょうすけ

サタンタンゴのりょうすけのネタバレレビュー・内容・結末

サタンタンゴ(1994年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

「サタンタンゴ」

4/23〜4/24

7時間越えの超大作。重い腰を上げてようやく鑑賞した。人生で観た映画の中で今のところ一番長い映画だと思う。この時間を目の前にすると3時間なんて一瞬に感じる。
ほんと変な映画だった。普通の映画だったら冒頭で終わりそうな内容を何時間もかけてゆっくりやる。意味がありそうなシーンに本当に意味があるのかもわからない。いろんな想像力を掻き立てられるが、流石に分割しないと集中力を保つことはできない。
印象的だったのは5章目。猫をゴリゴリに痛めつけた後に毒殺する少女の話。撮影で猫殺したんかと思うほど、普通に怖い。1994年の映画なので実際に流行ってないとは思う(思いたい)けど、ここが乗り越えられるかどうかで本作の評価は大きく変わると思う。
冒頭の牛、前述の猫と中盤のフクロウ、後半の馬と動物が印象的に使われていた。フクロウはこちら側を見つめている様な感じがあって少し不気味だった。
疲労感はあるが、7時間の後の達成感と満足感は凄い(「レ・ヴァンピール」でも同じこと言った)。この快感を味わうためだけにこの作品を観るのも全然アリだと思う。正直、劇場外で集中して観ることは不可能だと思う。これから挑戦する人にはもっと肩の力を抜いて気楽に観て欲しいと思う。
映画の内容自体はよく分からなかったけど、モノクロと長回しの映像自体はいつものタル・ベーラが感じられて普通に好きだったので、タル・ベーラ本人が目の前にいたら「5点満点で◯点ですね」と自信を持って言えるような点数をスコアとして付けた。ほんとお疲れ様と自分を労いたい。
りょうすけ

りょうすけ