マグルの血

真夏の方程式のマグルの血のレビュー・感想・評価

真夏の方程式(2013年製作の映画)
3.8
少年と夏の出来事と成長。

ガリレオリレーです。本作は劇場版2作目。

手付かずの海、玻璃ヶ浦の開発事業に招待されたガリレオこと湯川。地元民への説明会では反対派の一方的なバッシングにうんざり。

滞在中の宿泊先では、道中でちょっとしたトラブルがあった少年恭平が、親の都合で親戚の家で過ごすという名目で1人で滞在しており思わぬ再会を果たす。そして、その旅館で不可解な事件がおこり、湯川と少年恭平はある家族の秘密に巻き込まれていく。

他作と比べるとガリレオがしっかり主人公している印象。主要キャストのキャラ付けやエピソードは決して弱くないが、前作の堤真一や次作の椎名桔平と比べると、正直物足りなさはあります。


しかし、この事件は一つの家族の悲しい秘密を軸にしていながら、まったく無関係な1人の人物を思わぬ形で巻き込むことで強烈なインパクトを残していることが最大の見所と言えると思います。ハッキリ言ってすっごく嫌な気持ちになる。

この事件とガリレオの関わり方が、感動とはまた違う、穏やかで切ない余韻が残ります。その心地よさというか、落としどころは嫌いじゃないです。というかヒューマンドラマとしてはかなり好きです。

夏の暑さと玻璃ヶ浦の美しい海が印象的な映画ですね。少し捻ったジュブナイルミステリーとでも言いますか。一度くらいはしっかり鑑賞しているはずですが、改めて良作だなと思います。

ガリレオの映画3本立て続けに鑑賞しましたが、このテレビシリーズほんとにちゃんと観たことないのにここまで惹き付けられるなんて、やはり原作が秀逸だからなんですかね。
ドラマを観る機会があればぜひ観たいところですが、映画だけでも十分見応えありました。もうしっかりファンですね。定期的に観るようにしたいです。
作品としての好みはやはり「容疑者Xの献身」が一番でしたが、どれも良作でした。邦画で面白いのないか聞かれたら、しばらくはガリレオ勧めてみようかな。

2024年 32本目
マグルの血

マグルの血