えいみー

そして父になるのえいみーのレビュー・感想・評価

そして父になる(2013年製作の映画)
3.9
タワーマンションに住む大手建築会社社員の野々宮家と、田舎町の電気屋の斎木家。
両家の6歳の子どもが産院で取り違えしていたことが判明する。子どもの交換を進めていくため、互いの家族で交流するのだが...というお話。

現実はもっと厳しいし、こんなに両家族が仲良く交流を深められることは決してないだろうけど、これは映画で結末は理想的とも言える。

「生みの親」と「育ての親」の情愛の比較という難問に取り組んでいる。
しかしあまり深掘りできず、食事のマナー、習い事、親子の遊び..であった。
子どもと親の関係ってそれだけなのか?もっと子どもとの対話をメインに据えていたら良かったのかも?でもこれがドラマならあったのかもしれない。

6歳の人間って自我がはっきりあるのでそんなに幼くないはず。
最後の対話も感動シーンのように見えて、親が息子をロジハラで問い詰めているように見える。あんな理詰めで親に迫られてNOと言える子どもはいないだろう。

起きてしまった間違いは両家で受け入れ、
結局は子供がその家で過ごした6年にあるのだから、交換し直す必要はない気がする。

また良かったところは、演技派俳優たちの自然な演技。難しいテーマに取り組んだという点と、俳優たちの熱演に好評価。
そして子供は素直だなと。

様々考えさせられて良い作品だった。
えいみー

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