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アンチクライストのmimicotのレビュー・感想・評価

アンチクライスト(2009年製作の映画)
3.6
す、すごい...映画を観てしまった。

シャルロット・ゲンズブールが、極限の苦悩を体当たりで熱演。
魔女信仰的であり、狂気じみた暴力とか、強烈な性描写とか、目を背けたくなるほど衝撃的な作品だった。
彼女じゃなきゃ最後まで観れなかったかも。

ヘンデルのソプラノに乗せて描かれる、モノクロ映像のプロローグが感動的に美しい。
音楽に乗せて水滴がDANCEしてるみたいだったし、窓の外に降る雪は絵画の世界のようだった。
けど、その美しさの中で起こる出来事は悲しすぎました。。

深い悲しみと自責の念に苛まれる妻。きっと...悲しみを克服するための5段階(否定→怒り→取り引き→躁鬱→受容)のように克服してゆくんだろうなと思ってた。

セラピストは自分を信じ過ぎていた..

鬱蒼とした森の山小屋に不穏な影が忍び寄る。もぅ何が起こってもおかしくない。狂気じみた過激描写の連続に、痛ぃぃーーー!観る側も発狂しかけ。

宗教的なモチーフが散りばめられられていて、わたしには難解だったけれど、絶望的な恐ろしい現実と、幻想が入り混じった独特な世界観はよかった。

タルコフスキーに捧げるってどういうこと⁈
『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のラース・フォン・トリアー監督作品
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