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リトル・マエストラのドラのレビュー・感想・評価

リトル・マエストラ(2012年製作の映画)
3.6
「リトル・マエストラ」を観ました。
東京ではもう公開されてますが、福岡は3/2(土)よりUCキャナルシティ13にて公開。
クラシック関係の映画がある時、私の事を思い出してくれて、いろいろと相談がある元お仕事相手の方から観せていただきました。
確かにつっこみどころ満載。ストーリーを聞いた限りでは、
「ブラス!」の日本の田舎町版なのかなぁと思ってましたが、ブラス!よりはよりコメディタッチの音楽ものでした。
観た後に思ったのは、「つっこみどころ満載だけど、憎めない映画」
それは私が今、純粋に好きでピアノを弾いているからかもしれない。
義務でもなく仕事でもなく、誰かに認められる為でもなく、評価されたいわけでもなく。
この映画もベースにあるのは、音楽が好きだというほんとにシンプルな事なんじゃないかなと思えたので、つっこみどころ満載でも違和感なく観れたのかも。
私はクラシックしか弾けないけど、本当にクラシックが一番好き。
それは14年間ブランクがあって、本当に弾きたくてピアノを再開したから気付いたのかもしれないけど。

1日8時間毎日ピアノ弾いてた高校3年の時に、
後にも先にもあんなに1曲に集中して弾いたことないってぐらいきつくてつらくて
でもものすごい達成感を得た時から、
私はいつも、楽譜は作曲家からのラブレターだと思っている。

私の大好きなベートーヴェンやショパンが、当時弾いた音源なんて残ってないけど、
楽譜を通して、200年以上前に作られた曲を私達が今ピアノで弾いてるって、
ものすごい事だと思うのよね。
ショパンはこの曲をどういうふうに弾いて欲しいのか?を考えて楽譜を読み取り、
解釈し、自分で色をつけていく作業って(全然できてないけど…)
とてもとても素敵な事だと思う。
だから、ショパンの曲はショパンからの、ベートーヴェンの曲はベートーヴェンからのラブレターだと思うようにしている。とよく言っていた。

そういう気持ちを大事にしてる映画かなぁ。

ピアノ仲間には特におすすめです。つっこみどころ満載だけどね。
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