イチロヲ

デッド・オブ・ナイト/夢の中の恐怖のイチロヲのレビュー・感想・評価

4.0
パーティに集まった老若男女が、自己の恐ろしい体験談を順々に語っていく。4名の監督が携わっている、オムニバス形式のホラー映画。人間の潜在意識から湧き上がる「恐怖」という感情について、至極真面目に取り組んだ内容になっている。

本編内で取り扱っているテーマは、「命の危険を報せる予知夢の恐怖、鏡の中に異空間を見てしまう恐怖、存在しない人物と出会ってしまう恐怖、自律した腹話術の人形に脅迫される恐怖」というもの。

とりわけ、腹話術師のドラマは、ホラー映画ファンのあいだで伝説級の作品として語り草になっており、「人形ホラー」のランク付けでは必ずと言って良いほど、本作が上位にランクインする。

人間の日常生活と隣り合わせの事象を題材にしているため、文化の違いを超えた普遍的な恐怖を感じ取ることができる。出演者のうちの数名が、筆者のフェイバリット「バルカン超特急」(ヒッチコック監督)と被っているところも嬉しい。
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