こぅ

僕の彼女はどこ?のこぅのレビュー・感想・評価

僕の彼女はどこ?(1952年製作の映画)
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「あなたは60歳で娘の歳の3倍だ
80歳になれば 彼女は40歳 たったの2倍だ」

ダグラス・サーク、初カラー作品による、
メロでヒューマンな【ドラマ】。
ロック・ハドソンの出世作。


ある富豪の老人が、昔自分がフラれた女性の家族に遺産(一部)をやろうと思い立つ。
今の自分があるのは彼女にフラれて、奮起した結果だからだというのだが…。


スマートな本作を象徴するかのようなイラストと軽快なオーケストラテーマ曲でオシャレ感満載のOPクレジットバック。

冒頭、
ベッドで葉巻吸いすぎ、どう見ても 病人 には見えない口の悪い元気な爺様、サム・フルトン/ジョン・スミス(チャールズ・コバーン)。
過去にミリセントにプロポーズを断られた事で自分が今の財産を築けたという恩返し⁈で、その家族(ブレイズデル家)に遺産を譲るという遺言から偏屈/変人だ。

その本命は、数年前に亡くなっていて、娘のハリエット(リン・バリ)は、チャールズ・ブレイズデルと結婚し、子供が3人いた。

心理療法として自分で下調べに行けと医師から勧められる。

偶然図書館から出てきた長女のミリー(パイパー・ローリー)の後をつけると、父のブレイズデル薬局に入って行く。
ここで、突然、短いミュージカル(その後も何度か登場)。

ミリーを追ってブレイズデル家に到着、住所確認後、新聞社に下宿人募集のウソ広告を出して、強引に下宿人に。
ジョンは、末っ子のロバータ(ジジ・ペルー)と意気投合した(この2人のやり取りは見どころ)。
絵描きという趣味も気が合った。
長男、ハワード(ウィリアム・レイノルズ)は学生で金が掛かる。

ミリーはダン(ロック・ハドソン)と相思相愛だったが、ママは、町一金持ちのカール(スキップ・ホメイヤー)を推していた。

ジョンは、ひょんな事からブレイズデル薬局で働く事になった。

ミリーは、ダンと婚約(ママは悲しんだ)発表、家で祝っていたら、ある人物が訪問し、朗報が入る!
銀行の弁護士、エドワード・ノートン(フランク・ファーガソン)から10万$の小切手が!
送り主は匿名にしていた。
お金持ちになった事により、色々と気が大きくなったママは、ダンとの婚約も相応しくない相手だと破談にしてしまう⤵︎オマケに飼いワンコや下宿人まで相応しくないと解雇⤵︎
ママはドレスを大人買い、引っ越しも。

ある日、
ミリーがカールと行く もぐり酒場の手入れ を警官から聞き、助けに入って、逮捕。
ハワードのギャンブルでの借金を取り返し、手入れに遭い再逮捕。

ミリーと別れたダンの恋のキューピッド役も果たした。
ミリーに頼られた事が ふしだら と誤解もされる⤵︎
(10万$出資者なのに散々な目に)

ジョンはサボり⁈で薬局屋をクビになり、ダンは街を出て行く事に、、

カールとのおめでたい婚約パーティーである事件がー


ラスト、
伏線があったオチも去り方もショットも良き。
いつもながら淡いテクニカラーが綺麗だった。


ノンクレの
大スター、アイスクリーム好きのピンクのベストを着たJ・Dを見逃してしまった〜


総評:
ドタバタしていても 一々ウィットに富む台詞 と会話のテンポが絶妙で心地良い。
展開、各キャラ絡めた無駄が無い簡潔な脚本。
ジョンは、ブレイズデル家にやって来た最高の◯ン◯なんだな。
お金持ちが必ずしも幸せとは限らない、という世界共通普遍的テーマをしっかり90分で纏め上げている。
こぅ

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