レイモン・ラディゲ原作、【乙女の星】のクロード・オータン=ララ監督による、どっぷり【不倫ドラマ】。
第一次大戦中、まだ学生のフランソワ(ジェラール・フィリップ)は、年上で婚約者がいるマルト(ミシュリーヌ・プレール)と恋に落ちる。
出征中の婚約者が戻り、一度は別れた二人だったが…。
★脚本
冒頭、
外では、空砲と休戦のアナウンス。
フランソワが向かった先は、、誰もいない部屋。
鏡の中から出てくる、マルト(演出)から回想に入移行する形式だ。
クレベール高校が、軍臨時病院として隣接している。
フランソワは、高校生。マルトはナース出勤初日。2人は出会った。
フランソワの一目惚れからマルトに付き纏い、婚約者、ジャックがいると判明しても、寧ろ強引にアタック!
「俺を好きか⁈ 婚約者を本当に愛してるのか⁈」
一方的ならストーカー行為で終わるのだが、、
⚠️結末含むネタバレ注意報発令⚠️
↓ ↓
マルトも困惑しながらも満更じゃない、、
ある晩の10時に桟橋で会う約束が、2人の運命の分かれ目だったのだ!
2人の親は、反対した。
婚約者は、
兵士で、家には居ない状況だからこそ頻繁に会い、お泊りも出来た。
休戦になれば、庶民は喜んだが、2人にとっては 逆 というこれもまた世間一般に反した 外道の象徴 にみえた。
フランソワのジャックに対して
逃げも隠れも嘘も付かない覚悟/男気 だけは、買った!
終盤に
クライマックスと言えそうな状況になって、一気に締めに向かうテンション上げる⤴︎も、その後がまたウダウダの間延びに集中力も削がれた⤵︎
テンション ダダ下がり⤵︎後、
やっとのラストの悲劇/罰は、恐らく最上のモノでは無かろうか。
身籠ったマルトだけ死んだのだから、、
フランソワは、一生苛まれて生きていく。
★総評
いつの時代でも普遍的な、
所謂、不倫ラヴ でプロットが単純だから、2人の心情の葛藤/揺れ動きの繰り返しになっていて、間延び/飽きやイライラが発生する。
要点は分かっているのだから最低でも20分は縮められた筈。
演出は、
不倫でも甘い劇伴でドラマティックに 美化 しているが、決して 肯定 はしてない!
それは結末が物語る。
この手の禁断モノは、因果応報というか、結末に幸福なんて例は無い(少なくとも映画では)‼︎
不倫劇=悲劇/悲恋で締めるのだ!
冒頭は、
フラッシュ・フォワードで、繋がりは見せず、ラスト後の行動/映像だろうと想像/推測させる脚本は、ユニーク。