こぅ

堕ちた天使のこぅのレビュー・感想・評価

堕ちた天使(1945年製作の映画)
3.9
オットー・プレミンジャー監督による、
【フィルム・ノワール】。

OPの夜行バスの車載映像と標識に見立てたクレジット
と、軽快な劇伴から唆られる。
そのタイトル後から15分以内の主要登場人物と、
ジャンルの提示と、冒頭、バスから降りて、カフェ
[ポップ]に入るエリックが、一体何者なのか⁈の
素性を簡潔に提示し、素晴らしい。
その間に、カフェに入ってくるステラの妖艶な容姿
と目ヂカラは、【男を狂わせる女】と確信させるイン
パクト。

0.1加点。

カフェを出てからのエリックの行動は、分かりにくい
が、偶々降りた街の行き当たりばったりな行動だから
であろう。それにしてもトントン拍子過ぎるが、、。

エリックは、ステラを口説き、喧嘩して嫌われようが、
しつこく待ち伏せしたりと、かなり強引だ。
ステラは、遊んでそうだがキツイ女でエリックでも
簡単に落ちそうで落ちない女。
ついには、、【◯◯◯ーズ】して何とか約束するが、、
次の展開、、今度は資産家の娘、ジューンに近寄り、、
エリックの本命(一途)の為の【企み】が見えてこない
事が興味心を持続させる。
それだけにジューンとデートのダンス中にステラと
◯合わせしてしまうシークエンスには、ドキッとする。
エリックは、男だろうが、女だろうが、言葉巧みの
冗舌野郎。
ジューンとは2時間で偽◯◯◯した。

その初夜に思わぬ展開が待ち受けていた。
が、そこから後半は風呂敷広がらず、こぢんまりと
【失速】してゆく感じは否めない。

容疑者以外の犯人というのは分かるし、真犯人は
意外⁈だった。 キャラや腕時計という伏線も抜かり
無い、、

ところが、脚本がエリックの行動に重きを置いてきた
為か、アンバランス、破綻、宙ぶらりんな【モヤッと
する着地】だった。

流麗に追従するカメラと陰影には惚れ惚れした。

オットー監督は女性を綺麗に捉えるのが上手い。
こぅ

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