のんchan

マイ・ライフ、マイ・ファミリーののんchanのレビュー・感想・評価

4.2
『プライベート・ライフ』(2018)があまりにも良かったので、タマラ・ジェンキンス監督を追いました❣️

平均スコアの低さに驚くけど、確かに地味だし、観る年齢を選ぶかも知れないけど、主演2人(フィリップ・シーモア・ホフマン、ローラ・リニー)が上手いので、私はこれも最高だった〜🌟


ジョンは42歳の大学教授。彼女が外国人でそれぞれの道を進むことを選び別れ話をしたばかり。
ウェンディは39歳で契約社員で働きながら劇作家を目指している。妻のいる52歳の男と不倫中。

母親は子育てを放棄して若い時にいなくなったらしく、その後家庭を顧みなかった父親とは疎遠になっていた。ある意味機能不全の家庭だったので2人は家族を持つことに躊躇いがあるのかも。

父のパートナーが亡くなったため、認知症になっている父を引き取ることになったジョンとウェンディ。1つ物事を決める度にことごとく意見が合わないが、いくら過去は色々あっても父親は1人。父親に少しでもベストな状況で過ごして欲しく、それぞれが仕事やしがらみを抱えながら、父親と向き合っていくヒューマンドラマ⭐️


ジョンは一見無愛想で無頓着、悪い人じゃないけど、頭が良いので割り切って物事を考えるタイプ。そこら辺にいそうな兄の人物像をホフマンだからこその味わいを出した存在感があった👍

ウェンディは39歳という微妙な年齢で結婚を意識しつつも自立している女性。時にヒステリック気味になるが、動物や植物を愛でる優しさのある人。リニーのナチュラルな演技がまた良い👌

親の認知症、施設の問題、リアルに施設の面談の際に「万が一の場合、火葬か土葬か?」とまで聞かれる...アメリカなので弔い方法は違うが、細かなことを気付かせてくれる。
ボケてしまう前にちゃんと親から意思を確認しておくべき。

華やかさはゼロですが、とてもリアリティのある兄妹関係が微笑ましく、人間味を感じられる良作でした💗
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