イチロヲ

マッキラーのイチロヲのレビュー・感想・評価

マッキラー(1972年製作の映画)
5.0
少年ばかりを狙った連続殺人事件の真犯人を追跡する捜査チームが、隠遁生活を送っている女呪術師の存在を知らされる。因習が根付いている田舎町を舞台にした「魔女狩り」を描いている、イタリア産のサスペンス・ホラー。

捜査官が「怪しい人間を捕まえよう」の精神に則り、雲を掴むような捜査劇を展開。精神障害者の男、色気を振りまくセクシー美女、呪詛による殺害を自供する女呪術師に嫌疑を掛けるのだが、解決の見込みがないため、町人の猜疑心を煽る結果になってしまう。

都会から来訪してきた特別編成の捜査チームが、田舎町の人間模様を目の当たりにしながら、真犯人の特定を目指していく。ゲテモノ・ショーの見地では、全裸で少年を誘惑するセクシー美女と、女呪術師への虐待行為が見どころ満点。

絶対に守らなければならない存在「子供」と、絶対に守ってくれる存在「聖職者」にアンチ視点を向けているため、「ルイス・ブニュエルmeetsジャッロ」の雰囲気に満ち足りている。英語版タイトルに「Duckling」が含まれているところも面白い。
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