このレビューはネタバレを含みます
伊丹十三監督、マルサの板倉リョウコ
1987年
伊丹十三脚本監督
全国リバイバルプロジェクト、午前十時の映画祭。今年で13回になり、毎年楽しみにしてる映画祭。
前回はスピルバーグの「ロストワールド」を鑑賞。(前回といっても今月だけど、。)
次に狙ってたのが「マルサの女」だ。上半期のプログラムでは、1番楽しみにしてた上映。
伊丹十三作品は、30代の時にビデオ、DVDで全作品鑑賞済み(短編、メイキング除く)その中でも抜群の面白さだった。
次回「アラビアのロレンス」多分行く。前の方で浴びてもみたい。スピルバーグの映画撮る前に見る映画といわれている。
ちなみに前回2015年のレビューはこちら以下。filmarks掲載、消去、再アップします。(いいね頂いた方陳謝します。)
「伊丹十三の代表作、マルサの女の存在
伊丹十三脚本監督。
国税局の女性捜査官、板倉亮子。徹底的に捜査する切れ者の捜査官。彼女に伊丹監督の愛妻、宮本信子。マッシュルームカットで活発、ひるまない感じ。
昨今のテレビドラマの女性キャリアウーマン物のある意味指標的映画作品なのかな?と思う。
実際マルサという存在を知ったのも本作だ。一大ブーム、ヒットしました。僕も伊丹娯楽作品で一番好き。
伊丹作品には、必ず伊丹印エロスシーンが有る。
そこをお嫌いになる方もいらっしゃいますが、僕はその大胆な意図的描写が本作にもありますが、割に好きです。
敵対する黒い笑みを浮かべる山崎努。彼の小憎らしい感じは素晴らしいですねー!あと有名なあの音楽の本田俊之さん。素晴らしい音色ですー!伊丹組の「ニン」、伊東四朗さんも素晴らしいです。板倉を段々応援してしまいました!伊丹監督の着想点の鋭さが光る一本!税金、払う人、払わない人、隠す人、ごまかす人、暴く人、勘定する人。それぞれが、表現されてると思います。伊丹監督の代表作であり、素晴らしいブラックコメディ。ぜひ! (2009年4月20日 14時39分レビュー)」
上映2日目、土曜日、ティーンで混むティジョイ新潟にて、見に行ってきた。
いやあ、やっぱり面白かった。毎秒決め決めのカット、芝居、音楽で素晴らしい娯楽作品だった。
大人のエンタメにふさわしい、エロス、悪役、世相、社会性を兼ねてる映画だった。こういう作品も毎月1本欲しいけど難しい。
伊丹十三は膝が悪くて、劇中の杖は監督本人の物だとか。足が悪く、不自由にみえるが、亮子は、「たくましい」と褒める。
決め決めの構図、切り替えしまで監督が、撮影前田米造と段取り、カメラワーク、色彩、ライティングまで、決めているとのこと。
脚本は、いつの間にか「税」「帳簿」「中抜き」「利益」と宮本信子、ゴンドウの発言から見える。
パチンコ店社長の伊東四朗。脱税の為なら、泣いたり、わめいたり何でもしまっせー的な商売人。店の為に弁護士まで食ってかかる。
芦田伸介のやくざ、顔面力がすごい。乗り込みシーン必見。芦田さんの顔の傷を生かしたメイクにしたという熱意。伊丹演出の素晴らしさってこの俳優力にある。伊丹監督が元俳優だけに実に素晴らしい。
大滝秀治、宮本信子の最初の上司。宮本信子が異動するときのひと言必見!
伊丹組常連の津川雅彦。やはり冷静で感情的で素晴らしい上司。こちらも必見!
「リョウコチャン!、、御願いね」と津川上司は言う。
少しアクションシーンもあった。本作の為に2輪免許取得した宮本さんほんの数シーンだけど生きてます。バイクシーン。
ゴンドウとのやり合いが本作の見所。落としどころが、子供という所も好き!
互いに子育て中という所をさり気なく魅せる。
ラストまで目がはなせない面白さとキャストを見守る感じで、素晴らしかった。あとオリジナルさ、伊丹十三が描く人間像の独自性だ!
さて
伊丹監督のマルサの女、宮本信子
査察官板倉リョウコ!
ぜひ!おすすめします!
追記
ブーオフで目をつけてた一萬弱を鑑賞後購入!「マルサの女をマルサする」が実に 素晴らしかった、やはりテレビマンユニオンのハウツー映画現場ドキュメントだった。 勿論周防正行監督の手腕が大きいが、。後日レビュー予定。
フィルマークス版追記
伊丹十三の性描写がどの作品も素晴らしいんですが、山崎努扮するゴンドウが喋りながら女性に手をだしたり、別れ話の時のイザコザの感じは、ひじょうにリアルです。
ハンコを持ち出す、別れ話と察知する、電話する、電話線切る、揉める、みたいな流れの素晴らしさ。必見です。
他、さり気なくベンガルが出演してたり、「アゴアンドイサム」の桜金造が出たり、芸達者が沢山出演、必見。
サントラも購入しようかなあ?!とってもあのサックスがいいですね!見る前から頭に流れてました。
あと、人が死なないエンタメね。これが素晴らしい。「死」のない話つくるの面倒。