継

ザ・ガード 〜西部の相棒〜の継のレビュー・感想・評価

3.5
麻薬密輸と殺人事件。
警察を買収した国際的コカイン密輸組織(カニンガム, ストロング…)に
田舎の型破り警官(グリーソン)とFBIのエリート捜査官(チードル)が挑む。

副題 “西部の相棒” は舞台となるこの街と, キャレキシコとかそっち系の劇伴も流す西部劇の要素からきてるのかも? ってwiki.見たらアイルランド系の巨匠ジョン・フォードが『静かなる男』って映画を彼の地で撮ってたのですね、その辺も取っ掛かりになってるのかも。

アイルランドの首都ダブリンから西へ, 遠く離れた田舎街ゴールウェイ。
本家モニュメントバレーのような未開拓の荒野じゃないし, 住民達はナバホ族ほど虐げられ困窮してるわけじゃないけれど,
「ゲール語」という, 元々の公用語を植民地化されて禁止され英語使用を強要された歴史の経緯からか,英語を話すよそ者=チードルの捜査に警戒心を露わにしたり無視したりと非協力的な住民達。
加えて “ここの文化だ” と黒人を卑下した差別的ジョークまでカマされてチードルの “ハの字眉😟” はいつも以上に下がっていきます。。

ローカル映画というか,“ご当地” 映画というか。
グリーソンの角度のあるボケにリアクションに困るチードルが面白い,2010年アイルランド製。

アイルランド人の監督·ジョン・マイケル・マクドナーの処女長編。『スリー・ビルボード』撮ったマーティン・マクドナーの兄で,
ダブリン出身の主演・グリーソンは, そのマーティンの処女長編『ヒットマンズ・レクイエム』にも出ていて兄弟双方のデビュー作に花を添えた格好。そう言えばコレに出てた同じくダブリン出身のハの字眉コリン・ファレルのそれも下がりまくってたのは偶然(^o^;?

早朝の海辺を爽やかにランニングするチードルがふと沖合に何かを見つけて足を止めると, 何処から泳いで来たのか巨体をウェットスーツに包んだグリーソンが波間から現れて沖へ上がり, 唖然とするチードル༼⁰o⁰;༽を尻目に去っていく…とかww.
中はふんわりトボケたコメディを, カリカリな密輸組織との決闘で包んでみました,的なwwバディムービー。

😟🦄

祖国への, 一定の距離を置いたような視点。
生まれ育ちがロンドンである為か, アイルランド国内の批評家連中からは “距離を置かれてた” というマクドナー。
もしかしたら何処か及び腰で孤立を深めていくチードルの捜査↑は, 自身の実体験や胸中の疎外感を投影したものなのかも?なんて思ったりも。。

ストロングら悪役さん達やグリーソンのお母さん, 生意気な子役とかみんな上手くて, 安心して肩ひじ張らず観てられるお気楽ムービー。
ブラックジョークで卑下されるポジションにチードルを持ってきたのが適材適所というか, 困り顔で受け止めハの字眉を伝い流して笑いに変えるようwwな, チードルを応援したくなる映画でした(^^)
継