しゅん

恋に踊るのしゅんのレビュー・感想・評価

恋に踊る(1940年製作の映画)
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なんだかめちゃ良かった。

『人生の高度計』と合わせてみると、離婚、サブストーリーの恋愛劇、野心と恋愛といったテーマが通じていることがわかる。しかし、こちらはより力強い。展開の多い物語、複数の戦いの絡み合い、男の性的視線を表象する高いビルとシガーの煙。後半、蓄積されたエネルギーの解放が、女性の抑圧の歴史と同調してすごいパワーで襲いかかってくる。バーレスクの支配人達が「炎上」すればなんでもアリという人々だったとことか、金の支払いへの言及が多かったとことか、今まで引き継がれてる資本主義のヤバい点を描いてることにも、なんだが感動する。公開当時不興を買ったのは、第二次大戦で勝つための「金」と「男」をこの映画が批判的に捉えてるからではないだろうか。
上映後トークでの五所さんの、言葉の説明が興ざめ&西洋中心主義を克服できていない&主役二人が実は救われていないと言った指摘は納得したのだが、それ以上に良いものがこの映画にはあると感じた。
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