ロバート・ミッチャム主演のハードボイルド。
刑務所帰りの大男から元恋人を探して欲しいと依頼された事をきっかけに、謎めいた事件に巻き込まれてゆく探偵の姿を描く。
渋~い!そしてダンディズムが半端ない探偵マーロウ(ミッチャム)。
なかなか登場しない若きシャーロット・ランプリングは富豪の妻。やっと登場したシーンから妖艶さとミステリアスさが漏れ出るあの目つきに惑わされる。流石!
登場人物が多くてややこしい。マーロウが事件に深く踏み込む程に周囲で次々殺人事件が起きて行く。頭にインプットされたかと思うと殺される。
何がどうなる、複雑な展開に頭を悩ますけれど、探偵ミッチャムは至って冷静。寝惚け眼も今作ではややパッチリ気味。笑
人間臭くてキレる、そして存在感は堂々たるもの。
え?!あれ?!… いちばんの驚きは無名時代のシルヴェスター・スタローン。チョイ役ながら鮮度を感じる演技に目を奪われた。(この翌年ロッキーで大ブレイク)
オチは読めるけれど、見せ場は外さない。とりわけ娼館の太っちょ女経営者アムソーとの絡みは迫力満点だった。フレームいっぱいに表情を交互に映し出すシーンにはゾクゾク!と言うかヒ~ッ!!
通して影を多用した撮影も効いてる。更には淡々としたミッチャム自身のナレーションもムード満点の音楽も良かった。