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ブロンドの恋のleylaのレビュー・感想・評価

ブロンドの恋(1965年製作の映画)
4.0
ミロス・フォアマン監督のチェコスロバキア時代の作品。

ギターを弾く女子のオープニングとエンディングの演出がものすごく洒落てます♡

田舎町の靴工場には女性工員ばかりが2000人。その中の一人アンドゥラの恋模様を描く。男性1人に対して女性16人の町の物語。

プラハの春の少し前の作品。そもそも男性は戦争で徴兵されて少なく、人々の暮らしも豊かではなさそう。作品の検閲を通すのも大変だったのではないかな。

モテない3人のオジサンがナンパするかしないかを相談している様子とか、ピアノ弾きの男子をコロッと好きになるとか、好きな男子の実家で母親の小言をさんざん聞かされたりとか、リアリティがあってクスッと笑える。

恋がうまくいかなくても、明日はまた靴工場で働かなければならない。最後はこっちまで切なくなるような♪アヴェ・マリア♬のギターの音だった。

素人を使い即興で撮ったのだそうで、自然体な感じが素敵だった。『カッコーの巣の上で』『アマデウス』とはまた全然違う、ほろりと切ないラブコメでした。監督、振り幅が広いなぁ。
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