ろく

マルドゥック・スクランブル 排気のろくのレビュー・感想・評価

3.7
殺さない、殺されない、殺させない

前半のブラックジャックシーンから後半はボイルドとの一騎打ちと見所満載。しかしこれ初見で見ると何がなんだかの作品でもあるよねえ。

僕はここに少女バロットの成長とともに倫理を見る。憎むことより許すことを選んだバロットに泣く。そうだよ、最後は何もかも許すのよ。自分を窮地に陥れたシェルまでもだ。

前回、絵がまずくなっているんじゃないかと危惧したけど杞憂だった。最後までしっかりとそれは抑えてある。最後近くのシーンでもなかなか。ただ今のアニメの技術を知っている身としてはもっとやれたはずと感じてしまうんだけど。

とにかくよくあの分かりずらい作品(原作も読むものを選んでしまうような感じがした作品)をハードボイルド+成長譚のしっかりとした物語にしたのは拍手。セリフがところどころ刺さるんだけどこれは原作の功績。でもアニメ制作もそのタイミングを見事にしている。全体、ほめ。
ろく

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