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ゲニーネ
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『ゲニーネ』に投稿された感想・評価

「カリガリ博士」(1919)の監督ロベルト・ヴィーネ、脚本カール・マイヤー以下スタッフが、同作の直前から直後に跨って制作(公開は翌年)したドイツ表現主義映画。※88分全長版を鑑賞

画家パーシーは、自ら描き「ゲニーネ(本物)」と題した娘の肖像画に取りつかれていた。ゲニーネは吸血族の女司祭だったが敵部族から襲撃され奴隷市場で売られていた。彼女を買ったのは老いた変人貴族メロ卿。自宅の地下室にゲニーネを幽閉し愛でていたが。。。

「カリガリ博士」の同一スタッフによるプロトタイプとして知られ、前から見たかった一本。期待に違わずなかなか楽しめた。同作に比べると美術は、表現主義というより現代に続くゴシックカルチャーの元祖のような印象。メロ卿の屋敷は書斎も地下室も怪しさを極めた大好物なデザイン。ゲニーネの衣装も同様で(後の女性パンクロッカーたちがオマージュしている)個人的には抜群に好みだった。

ゲニーネ役のフェルン・アンドラがかなり魅力的。特に前半は見世物小屋の狼少女の出自を観ているようでワクワクした。彼女は義父がサーカス芸人で幼いころから綱渡り芸人としてステージに立っていたとの事。身に沁みついた動物的とも言える身のこなしは本作でも発揮されていて、やはり幼いころからパントマイムに勤しんだロン・チェイニーを連想した。

メロ卿の風貌も個性が強く、例えればノスフェラトゥのシルエットをしたプロフェッサーX。前半で退場するのが惜しまれる。映画全体としても前半が圧倒的に盛り上がり後半につれて失速する。制作期間に間があいたたのが原因かもしれない。”死”の描写に映像的演出的にもっとインパクトがあれば失速を免れたように思う。

興行的にはうまくいかず意外に知られていない本作だが、良い意味で俗っぽく100年前のゴシック感を気軽に楽しめる、個人的偏愛の一本。
河

河の感想・評価

4.0
88分バージョンの方を見た。

古い物語に出てくる女性に憑かれた画家がいて、画家が寝ていると描かれた女性の絵からその女性が出てくる。そこからは画家の見たその物語の夢の話になる。その物語の中では女性は触れたものが死んでいく魔女のような存在で、奴隷として売られているところを変わった家に住む伯爵に買われて、鳥籠のような部屋で幽閉される。夢の中でも主人公はその女性に憑かれるけど、その夢の中で女性は殺される。それによって目が覚めると同時に女性からの憑きからも解放されて、主人公は絵の中の女性を殺そうとする。それが友人に止められ、その絵は売られる。その絵の買主が伯爵と同じ名前であるっていうオチがあり、額縁が夢の中の鳥籠に対応していて、現実でも買われた後その絵から女性が出てきて伯爵の家で夢の中の悲劇が繰り返されるような話だということがわかる。カリガリ博士と同じく夢と現実の境目が曖昧になっていて、この映画では夢から現実を見るような形になっている。

カリガリ博士の脚本をリライトした段階でフリッツラングが抜けたために、この映画の製作を中断してまずカリガリ博士を作ってまた製作を再開したっていう背景があるらしい。
だからか、境目の曖昧な夢と現実っていう物語的な構造が似ているし、人を操る人についての話であるところも共通している。
セット担当も同じらしく、平面的に見えるセットも共通。ただ、漂白的、抽象的だったカリガリ博士に対して、こちらのセットの方はかなりゴシックリヴァイヴァルに近く、有機的、装飾的で死の感覚が強い。カリガリ博士ではほとんどなかった影や鏡を活用したショットもある。カリガリ博士はクライマックス以外ハリボテみたいだったのに対して、映画全体で見たセットによる画面の効果って意味では圧倒的にこっちの方が良い。
カリガリ博士では人を操るっていうモチーフが大きな何かによる洗脳的な陰謀に紐付いていたのに対して、こちらは何か抗えない美や官能のようなものに紐づいている。
それに応じて、平面的な夢的なセットも、カリガリ博士では物の見方が歪むっていう展開のために用意されていたのに対して、こっちは絵画的な美しさのために用意されているように感じた。

物語として、それと連動した映像表現としての完成度はカリガリ博士の方が圧倒的に高いように感じたけど、この映画は代わりに歪な美しさのようなものがあった。キングクリムゾンで言うポセイドンのめざめみたいな映画。ただ、冒頭で夢の話であることを示してしまっているのと、その夢の中での物語もありきたりなものなので正直88分は長かった。
cil

cilの感想・評価

3.0
力みすぎた感