アトミ

生きていた男のアトミのネタバレレビュー・内容・結末

生きていた男(1958年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

81点

バルセロナ。
ホテルの一室。
男と女はダイヤモンド王の娘キム・プレスコットが今夜別荘に現れる情報を得ていた。
バッグには拳銃。


別荘。
パーリーが終わり、叔父チャンドラーが帰宅。
と、男が現れる。
キムは勝手に部屋に上がり込んでくる不審者に対して通報。
駆けつけた署長バルガスが男のパスポート等を調べると彼はキムの死んだアマチュアレーサーの兄ウォード・プレスコットだった。

有り得ないと訴えるキム。
叔父チャンドラーに嘘を暴かせるとTELをするが、寝てるチャンドラーはTEL気づけない(受話器が上がったまま)。
バルガスはウォードが言う通り「キムがふざけてる」のだと思い込んでしまい屋敷を後にする。

キムは兄しか知らない情報等を知り尽くしてる男に混乱。車で逃げようとするが、キーがない。
「また差しっぱだったぞ。どこかへ逃げてもいいが父が自殺した時みたいにパニック障害で病院行きになるぞ?」とウォードは忠告。
と、兄の車まであるのに気づき益々混乱キム。自室に逃げ込みロック。ベッドで泣き崩れてしまう。


朝。
キムの部屋。
女中が朝食を持って来た。
と、いつものマリアじゃない(バルセロナへ行ったらしい)。
ウォードの友人ホイットマンだと自己紹介。
新しい執事カルロスという男までいる。
キムは今日会う約束をしている叔父チャンドラーに全てを話そうとしていたが既にマリアに「キムは南アフリカの友人に会うたにマドリードへ向かった」に言わせたようだ。

キムはビーチハウスにあるTELを使いチャンドラーにTELするが連絡が取れない。
と、現れたウォード。
キムは16歳の時、兄が作ってくれたオリジナルカクテル「スイミング・ドリンク」をリクエストし、水着に着替えに奥の部屋へ。
ウォードは一瞬戸惑ったが閃き「スイミング・ドリンク」を作り上げる。
それを飲んだキムはビックリ。「一体何が目的なのか?」と質問したがウォードは悲しい顔で「ランチは45分後だ」と伝え、ビーチハウスから出て行く。
ぶちギレてグラスを割るキム。

キムはランチを食わず車でチャンドラーに会いに行ったが、たまたま友人と釣りに出かけた。
そのまま治安警備隊兵舎を訪れ、バルガスに相談。が、彼に怪しい様子がなく逮捕できる状況にないと言われ、諦める。

兵舎を出たキム。
車がない!
と、現れたウォード(自分の車)。
精神が安定するまで運転はダメだとカルロスに乗って帰らせたようだ。
ウォードはキムを乗せ、出発。

途中海岸道路。
で、一服。
キムからのプレゼント(レース優勝記念)であったタバコケースを持っていた。
「昔はココを3分で走った」その言葉にキムは「本物の兄さんならソレができるはず。やってみなさいよ!」
と、いう事でレース開始!結果は3分4秒。
「鈍った」と残念がるウォード。

カフェ。
花売りから買った花をキムにプレゼント。
落ち着いたキムにウォードは質問。
巨額のダイヤがトランスバールにある会社の金庫室に保管されていたこと。父の自殺原因は別にあったこと。
が、キムは「知ったようなことを言うな」とぶちギレ、店から出る。追いかけるウォード。
後をつけていたバルガスはテーブルの上に置き忘れられた花を手にし、立ち去る。

ウォードをキムを捕まえ、話の続きを始める。
新たな株主は経営の全権を握った。が、真の狙いはダイヤ。が、金庫室にダイヤは無し。
その行方を質問。
キムはとぼけるがウォードは父が死んだ後カイロに行ったことを指摘。ハッとするキム。

帰宅。
バルガスと叔父チャンドラーが訪問していた。キムは助けを求めた。
チャンドラーはウォードの顔を見て「本物じゃないか!」と驚く。唖然とするキム。バルガスは去る。

部屋。
チャンドラーはグル?
ウォードは真相を話す前にカイロの続きをキムに質問。
キムは体調不良でカイロで2日ほど過ごしアメリカニューヨークに。
が、ホイットマンの調べでは12日後。
実はキムはタンジールのアングロ・イスパノ銀行に行き、ダイヤを隠したのだった。
貸金庫を開けるにはキムのサインが必要。
ウォードは横領で通報しなくてはと脅す。キムは観念し書類にサインし叔父チャンドラーに渡す。

夜中。
眠れないキム。
と、車で出て行く音。
キムはウォードが出て行ったと考え、1階へ。
カルロスもホイットマンもいない!
やったー!思いきやホイットマンがミルクを運んでくる。
「これで眠れるでしょう」
と、お盆の上に「キムの遺書」が置いてある。
キムは遺書をポケットにしまい、テラスへ。
と、テーブルにはウォード。咄嗟に隠れる。
と、カルロスが現れ「車がない」と。ウォードは「キムだろ。放っておきなさい」と指示。
キムはこっそりとビーチハウスへ。
と、キムを追ってくる人影。バルガスだった。キムは「全財産をウォード達に奪われる」とその証拠に遺言書を見せる。
バルガスは「全財産?消えたダイヤも?もしかしてあなたが盗んだ?」と質問。
キムは否定。「兄よ!」と説明。
バルガスは話を信じる代わりにダイヤを会社に返す約束をと。キムは約束。

バルガスは「偽物」だという証拠を掴むためウォードの使ったブランデーグラスをゲット。
キムに協力者がいると気づいたウォード。バルガスだとわかった時にはキムはこっそり屋敷をトンズラ準備。

ホイットマンがビーチハウスで遺言書を発見!作戦がバレたと焦る。
キム屋敷脱出!と思いきややってきた叔父チャンドラーに捕まる。

屋敷。
叔父チャンドラーは銀行からダイヤをゲットし持って来た。
ホイットマンは遺書にサインするよう求め、キムはサイン。
遺書をゲットしたウォードはご機嫌気にキムを海水浴に誘う。
キムは「事故に見せかける魂胆」だと気づくが、諦める。
と、バルガスが登場。
なんとウォードと指紋が一致。本物の兄確定。泣きながらバルガスに助けを求めるキム。完全に「病気」だと思われてしまう。
キムは兄じゃない唯一の証拠を話す。
「私が兄を殺した」
んだと。

ウォードはホイットマンに合図。
ホイットマンはバルセロナ警察本部にTEL。
なんとウォードは「ウィリアムズ警部」でバルガスを含め全員で「ウォード殺害事件の捜査」としてキムに近づいたのだった。
バルガスは警部がキムに心を許しかけてる事に気づいており、冷や冷やしてたようだ(花のプレゼント)

キムは会社が傾いても関係なくレースに呆けて金を使ってる兄を止めるため、ブレーキに細工したのだった(とんちが効いてるね)。

父が大好きだったキムは「父のそばにいたなら、、、」と自殺を止めれなかった事だけが悔やんでも悔やみきれないでいたが「もう遅い。何もかも」と言い聞かせるのだった。

キムはホイットマンの手を借りず、屋敷の外へと歩いて行った。






というお話。
ウォード達はキムの財産を狙う悪党の様な存在だとミスリードからの大どんでん返し。
「花売りの花」をわざわざ回収したバルガスのシーンは「なんでわざわざ?」とモヤモヤしてたがラストの回収でスッキリ。
アトミ

アトミ