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サンタ・バルバラの誓い
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『サンタ・バルバラの誓い』に投稿された感想・評価

「サンタ・バルバラの誓い」

ブラジル音楽で祭り上げられる新たな救世主。第15回カンヌ国際映画祭にてパルム・ドールを受賞したブラジル映画。物語は十字架を背負った男とその妻が業火を背に去っていくところから始まる。ジャングルを抜け、辿り着いたのは教会の前にある大階段。教会の扉が開くまでここで待つと言い張る男と、ベッドが恋しいと嘆く妻。そこに現れた1人の男。その男と妻はホテルに向かうが、夫は教会が開くまで待ち続ける。

翌日、教会が開くとともに神父はその男に何故十字架を背負って何マイルもの道をやってきたのかと尋ねる。なんでも自分の飼っているロバを助けるために十字架を背負い教会に行くという誓いをしたという。神父はこれをキリストの真似事、神への冒涜とし、彼が教会の入ることを拒否する。一方、昨夜妻をホテルへ連れて行った男は実は新聞記者であり、十字架を背負った男を記事にしようとする。その宣伝効果があってか、彼は新たなキリストとして民衆に祭り上げられてしまう…

Filmarksでの評価は低いが、非常に面白い作品である。冒頭の十字架を背負って街へ街へと練り歩くシーンや民衆が彼らの音楽で男を祭り上げるシーン、そしてラストの展開までもがビジュアル的に美しい。1時間くらい経った頃であろうか、若い黒人の男がカポエイラで彼を讃えるシーンがあるのだが、このシーンが凄く良かった。

自分の行いを果たすまで家に帰れないという男とそれを頑なに拒否する神父そして男にその約束を捨て、新たな神との誓いとして教会に入ることを許すという更に上級の聖職者たち。許すか許さないかという議論がずっと続くスタイルなので、キリスト教的信仰に興味がない人はあまり興味を惹かれない作品なのかもしれないが、私的には非常に興味深い議論の作品だったと思う。

パルム・ドールを受賞していながら日本で観ることがなかなか困難な作品だが、YouTubeに割といい素材がアップロードされている上に、日本語の同時翻訳の出来が結構いいのでおすすめである。
No.391[ブニュエルとか好きそうな題材だね] 80点

南米映画でパルムドールを受賞した数少ない作品。だが、その年のアカデミー外国語映画賞はブールギニョン「シベールの日曜日」に取られている。確かに結構好きな映画だし主人公の奥さんも綺麗な人だけど、パトリシア・ゴッジには負けるよね。

飼っていたロバが瀕死だったため神に"治ったらデカい十字架を背負ってサンタ・バルバラ寺院に毎日歩いて行きます"との誓いを立てた若い農夫。十字架を背負って歩くのはキリストに対する冒涜ととる神父には相手にされず異端と罵られるが、新聞記者によって"新しいキリスト"と紹介されたせいで祭(かなんか)に集まった人民に晒され、次第に騒ぎが大きくなっていく。

この手の宗教批判はブニュエルっぽいんだけど勿論彼の映画特有なねちっこい変態が登場せず、画面自体は晴れたブラジルの乾いた空気のように謎の清涼感に包まれている。あと、主人公の名前が"ゼ"ってのは「シティ・オブ・ゴッド」のアイツっぽいね。

騒ぎを警戒した神父は管区長に相談するが宗教側として結論は出ない。教会に入って誓いを完遂したい農夫は扉を蹴破ろうとするが失敗し亡くなり、その遺体は十字架に乗せられて教会に運び込まれる。最後階段に残された奥さんのショットは結構好き。

この年のカンヌコンペ組はアントニオーニ「太陽はひとりぼっち」とかブニュエル「皆殺しの天使」とかブレッソン「ジャンヌ・ダルク裁判」とかヴァルダ「5時から7時までのクレオ」とか凄い面子なのに、この映画にあげるのは流石に理解しがたい。途中の民族音楽んとこで驚いたってだけでは。
カンヌでパルムドールを受賞した、数少ない南米の映画。(おそらくこれと黒いオルフェくらい)

冒頭の十字架を担いだ男とその連れが教会まで精々足を運ぶシーンは超現実性があって気に入ったけど、そこから夫婦含めた色んな人物の会話で殆ど構成されていたのが残念だった。

しかし最初は夜中故に伽藍としていた教会前の大階段がどんどん賑わっていく様子は面白く、クライマックスの喧騒ぶりも中々良かった。

メタ的に考えると大きな十字架を持った男がいたらそう使うのが妥当といった展開に結局落ち着くのは予定調和感があったが、群衆や大階段を有効に使った演出は見事だったので有終の美は飾れていたと思う。

結局のところ最初と最後だけが良い映画という非常に高低差の激しい印象で、途中退屈しても終わりが良ければ悪いものでもなかったと思ってしまうという典型のようだった。