戦時下を懐かしむような?喜劇と悲劇が入り混じった娯楽作品
船が攻撃され、南方の島に流れ着いた日本兵。そこでサバイバル生活をする中、ある1人の青年兵が、島の娘と思いを通わせるようになる…
要所要所は三木のり平、有島一郎等々の東宝喜劇陣が笑わせてくれて和むが、佐原健二はドラマパートで、セリフのほとんどない島の娘、草笛光子との悲恋物語が途中に挿入されてテンポがよくわからない。いっそもっとミュージカルに振り切ってケレン味足したほうが面白くなったように思う。草笛光子の歌とダンスはさすがだった。芸人パートとドラマパートが調和してるとは言い難い感じ。
思い起こすと、ブラックにすればグラマ島の誘惑だし、SF色を強めればモスラっぽくもなるので、なんとなくポジションが難しい作品。この時代特有の南の島での思い出需要が当時あったのだろうか。
ラストで急に火山が出てきてびっくりしたが、(洋画で申し訳ない)『ジョー、満月の島に行く』を思い出した。この作品では、あの作品ほどトンデモ展開ではなかったけど…