ロロノアゾロ

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人のロロノアゾロのレビュー・感想・評価

2.0
★★【凡作】

『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』は、J・K・ローリングの1999年の同名小説を原作とする、監督アルフォンソ・キュアロン、脚本スティーヴ・クローヴスによる、2004年のファンタジー映画である。この作品は『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(2002年)の続編で、ハリー・ポッター映画シリーズの第3作である。ハリーがホグワーツ魔法魔術学校に入学して3年目、アズカバンを最近脱獄した囚人シリウス・ブラックとハリーや亡くなったハリーの両親との関係など、ハリーの過去の真実を明らかにしようとする姿を描く。

ハリーやロンはだいぶ青年になり、前二作のような可愛い二人は見れません。いっぽうハーマイオニーは大人になり美人にいっそう磨きがかかってきます。昔見た記憶がありますが、ほとんど覚えてないのでその印象の薄さは歴代最高だと思います。本作は逆転時計(タイムターナー)を使いたいがための作品で、そのためにシナリオを疎かにしており、視聴者を混乱させる結果を招いてしまっていますね。評価を下げたのは監督のクリス・コロンバスの降板も一つの要因でしょう。オリジナルのアイディアもいくつか提案したそうですが、JKローリングの却下が無ければどうなっていたことかわかりません。原作が長編なだけに細かい描写がカットされており(シリウス・ブラックのアズカバン脱獄など)、映画だけ見た人にはその背景になかなか感情移入ができません。シリーズ通してヴォルデモートが登場しないおそらく唯一の話であり、ラストシーンも迫力に欠ける。リチャード・ハリスさんの逝去により、ダンブルドア先生の配役も変更になり威厳が亡くなったのも残念。テンポを重視したのは賛成ですが、せめて今作から前後編に分けるべきだったのではないでしょうか。