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スワロウテイルのchinsukoのレビュー・感想・評価

スワロウテイル(1996年製作の映画)
4.5
岩井俊二監督の音楽映画3部作の第一弾

日本の架空の都市・円都(YenTown)で犯罪渦巻く中、必死に生きる若者たちを描く。
日本円が世界で一番高く、円を稼ごうと世界中から出稼ぎに来る人種のるつぼが円都。

日本の俳優は、ほぼチャイニーズ役で、アメリカ人もいるが、日本育ちのアメリカ人が英語話せない設定がユニーク。

台詞は英語、中国語、日本語と多岐にわたっている。

犯罪は、売春、窃盗、偽造紙幣、違法ドラッグ等なんでもありの世界。

Chara演じるグリコが率いる“YEN TOWN BAND”のシーンが印象的でCharaは当時28歳で魅力的に見える。他の演者も皆若くて映画の雰囲気同様ギラギラしている。
中でも娼婦役の大塚寧々と医者役のミッキー・カーチスがいい味を出していた。

この頃の岩井作品は尖っていて、映像がハードで、不潔な感じと音楽のミスマッチが心地よい独特な感性で作られているのが特色かなと思う。

2023年の今見ても斬新さを感じる意欲作
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