ぽん

ビューティフルのぽんのレビュー・感想・評価

ビューティフル(2000年製作の映画)
3.7
サリー・フィールド初監督作と聞いて興味を惹かれ鑑賞。
予定調和でご都合主義だけどイイ映画。

ミスコンに血道をあげる女子のオハナシです。毒親育ちで承認欲求モンスターになったヒロインって、たぶん本作が制作された2000年より今の方が多くの女性に刺さりそうな気がする。女性の生き方について一家言もってるんだろうな、フィールド監督は。頑張って頑張ってもがいてる女性へのエールって感じがする。

主人公のモナはすんごくイヤな奴なんだけど、愛されなかったから愛することが出来ないって人。愛を知らない可哀相な人なんだなーとは思うけど、やってることエゲツなさすぎて笑うw 他人をおとしいれてまで優勝したいってさー。そんな彼女がミスコンを勝ち進みながら、愛とは何かを知る物語。

モナを演じるミニー・ドライバーが分かりやすい美人じゃないとこが説得力ありますね。(ミニーごめん) ビューティフルな女性になるために努力を重ねている姿は、「女なんてイージーモード」というありがちな揶揄を一蹴している。
そしてモナの少女時代にチラッと描かれる継父のセクハラとか、保守的な南部の州代表の子がポロっともらす「州を出たいの」って言葉に、女性の苦悩の一端が垣間見えた。こういう描写にきっと監督の想いが乗せられてるんだろうなぁ。

ちなみにジャケ写に映ってる少女が、モナの蒙を開いてブレイクスルーに導いてくれるのだ。小さな女の子なのに堂々とモナの母親を一喝するシーンが泣かせる。
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