健一

日本のいちばん長い日の健一のレビュー・感想・評価

日本のいちばん長い日(1967年製作の映画)
4.8
1967年 🇯🇵映画 モノクロ作品。

今から丁度 五年前。本作のリメイク版を劇場にて鑑賞したのだが、壮絶につまらなかったので オリジナル版つまり本作を意識的に遠ざけていた。

バカだった。めちゃくちゃ面白かった。

なんでリメイク版はあんなにつまらなかったのだろう。
昔から薄々感じていたが 私はやはり原田監督とは相性が悪いみたいです。

原爆投下やソ連の参戦など 敗戦が決定的となった昭和二十年 八月。
ポツダム宣言の受諾が正式に決定した。
だが 終戦に反対する陸軍将校達はクーデターを計画。一方 政府は天皇陛下による玉音放送を閣議決定する。反対派は行動を開始。
終戦を受け入れようとする師団長を射殺したり 玉音放送を阻止すべく録音物を奪取しようとするなど徐々にエスカレートしていく。
そして運命の八月十五日。
「日本のいちばん長い日」が終わろうとしている。

何の為に戦っているのか?
何に命を捧げようとしているのか?
狂気❗️鬼畜❗️
崖っぷちに立たされた日本兵達が 壊れていく様が恐ろしい。
目ん玉ひんむいて!雄叫びをあげる!
天皇陛下の為? お国の為?
死んでいった300万人の無念の為?
人間の究極の極限状況をまざまざと見せつけられる。
恐ろしいながらも 157分 一途も目が離せない。

この緊迫感がリメイク版では全く感じられなかった。
天皇陛下の描き方も私は絶対 本作の方が良かったと思う。

キャストも超豪華で失礼ながら 昔TV📺で見たことあるが名前は知らない 俳優さんが多数出ていた。

戦場での戦闘シーンが全く無い戦争映画なのに こんなに恐ろしく こんなに深く胸をえぐられる作品に出会えるとは。

五年前、リメイク版を観る前に本作を観てたらもっとリメイク版の事ボロクソに言っていたかな?
そう考えたら今観れて良かったのかも。
健一

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